編集長について

編集長について

海外ニュース翻訳情報局 編集長・樺島万里子です。

当サイトでは、海外ニュースを単に翻訳するのではなく、
「ニュースがどのように作られ、どう語り分けられているのか」 という 報道の構造そのものを、多言語で比較・分析しています。

アメリカ・欧州(英・独・仏・EU圏)、台湾・香港・中国語圏、さらに中東・アフリカまで、
世界の主要メディアを横断して読み比べることで、
同じニュースでも「言語・読者層・政治文脈によって異なる物語」として語られる仕組みを明らかにしています。

日本語圏では触れられにくい、
背景・前提・権力関係・フレーミング・情報戦の文脈 を丁寧に補い、
読者の方が「ニュースをどう読むか」を主体的に考えられる視点の提供を目的としています。

学歴や職歴などの個人情報は公開していませんが、
分析内容と一次情報の精度に誠実に向き合う姿勢は一貫しています。
いかなる組織や政治的立場にも依存しない、独立した視点を大切にしています。


このサイトを始めた理由

長い海外生活の中で気づいたのは、
「同じ出来事についても、日本語メディアと海外メディアでは別の物語が語られている」 という事実でした。

たとえば、欧米メディアでは背景・権力構造・歴史の連続性が前提として語られる一方、
日本の報道ではそうした前提が省かれ、国際政治が平板に見えてしまうことがあります。
その 「視差」 を埋めたいという思いが、当サイトの原点です。

とくに 2016年の米国大統領選 は、
フェイクニュース、プロパガンダ、SNSアルゴリズムによる情報拡散が可視化された転換点でした。
私自身もこの時期から海外メディアを集中的に追い、
「ニュースは“書かれ方”から読むべきものだ」 という問題意識を持つようになりました。


国内メディアとの視差について

私は国内メディアを全面的に否定する立場ではありません。
ただ、日本語で読めるニュースには次のような傾向があると感じています。

  • 国際政治の大きな文脈や歴史的背景が、省略されがちであること
  • 権力や立場の前提が明示されず、誰の視点から語っているのかが見えにくいこと
  • ニュースが持つ 情報戦・プロパガンダとしての側面 があまり説明されないこと

その結果、日本の読者は
「表面的な反応にとどまるニュースだけを読まされる」 状態に陥りやすくなります。
当サイトは、その欠落を補いつつ、党派や利害を超えた分析視点の共有を目指しています。


分析方法(Methodology)

分析の基礎となる考え方は、主に次の5点です。

  1. 多言語・多媒体での一次情報比較
    英語・欧州諸語・中国語・台湾華語・香港メディア・中東・アフリカの主要メディアを横断し、
    原文にあたって比較します。
  2. 「書かれ方の違い」の抽出
    タイトル、導入、語彙の選択、論調・段落構成などを精査し、
    どの立場の論者が何を強調し、何を落としているのかを分析します。
  3. 背景・権力構造の特定
    歴史的文脈・外交関係・政治的利害を踏まえ、
    「なぜこのニュースはこう語られたのか」 を読み解きます。
  4. 誤情報・プロパガンダの検証
    不自然な言い回し、出所不明の数字、特定勢力の利益と結びつく論調を慎重に点検します。
  5. スピードより精度を重視
    速報性よりも 正確さ・一貫性・文脈の理解 を優先し、
    「どこまで正確に伝えられるか」を最も重く見ています。

誤情報への対処(Fact-check方針)

誤情報は、政治・外交・SNS の環境下で容易に拡散します。
当サイトでは、次のような方針でファクトチェックを行っています。

  • 複数メディア・複数言語でのクロスチェック
  • 一次資料・公的文書・統計の参照
  • 論理的矛盾や、特定勢力の利益に直結する表現の有無を確認

そのうえで、無闇に断罪しない・煽らない・単純化しない ことを基本とし、
可能な限り 「正確・慎重・誠実」 に伝えることを心がけています。
誤りが判明した場合は、できるだけ早く訂正・補足を行います。


政治的ニュートラルである姿勢

私は特定の政党・政府・企業・団体・宗教組織などからの支援は受けていません。
カトリック信者ですが、当サイトの分析や発信は、特定の宗教的立場を代弁するものではありません。

分析においては、

  • 党派的な「好き・嫌い」
  • 善悪の単純なラベリング
  • 感情的で断定的な表現

といった要素をできるだけ排し、
「記事の構造・背景・論理」そのもの に向き合う姿勢を大切にしています。


個人的背景と「ニュースおたく」としての側面

私の視点は、海外生活の経験・信仰・そして単純なニュース好きに支えられています。

海外で暮らすなかで、異なる文化や価値観のもとでニュースが語られる様子に日常的に触れてきました。
その経験から、弱い立場の声や歴史の連続性、権力の使われ方といった「背景」に自然と目が向くようになりました。

発信の初期には、海外の言語マニア・翻訳者・バイリンガルが集うオンラインコミュニティで、
Google翻訳の誤訳を指摘し合う国際グループに参加していました。
多言語で文章を読み比べる訓練を通じて、
機械翻訳では拾いきれない 「語感・含意・前提」 の重要性を学び、現在の分析手法の基礎になっています。

気がつけば、一日中ニュースを読み比べていることも少なくありません。
いわば 「ニュースを読み続けてしまう性質」 が、このサイトを静かに支えています。


おわりに


Calm insight from Tokyo
—— 静かで冷静な視点から、世界のニュースの 「本来の輪郭」 を探り続けています。

読む人に「答え」を押しつけるのではなく、
見えにくいものを見るための視点 を共有すること。
それが、海外ニュース翻訳情報局と編集長としての私の役割だと考えています。


Mariko Kabashima
Editor-in-Chief, Overseas News Translation Bureau
(海外ニュース翻訳