【米国・国防省】ジェームズ・マティス氏が贈った、国防総省の全職員への別れのメッセージ(全文あり)

今年最初の記事は、ジェームズ・マティス氏の国防省全職員へのメッセージについてです。我が国の国防省長官ではないのですが、この書簡を読んで寂しく感じます。
当サイトは「全世界が平和でありますように」と願いを込めて、この記事を米国のミリタリータイムズから紹介します。
今年もよろしくお願いします。
Post by Mariko Kabashima  2019/01/01 16:41

Military Times J.D. Simkins 2018/12/31  】

12月31日、月曜の朝、ジム・マティス国務長官は、国防総省での任期の終わりに、国防総省の全職員に向けてメッセージを出した。

この書簡の中で、マティス氏は国防長官の職務をパトリック・シャナハン現国防副長官に引き継いで新年を迎える予定で、国防総省の職員に対し、 「米国への信頼を維持し、同盟国とともに敵に対抗してしっかりと団結する」 よう指示している。

人望の厚い元海兵隊将軍が12月20日、国防長官辞任を発表したが、トランプ大統領が米軍のシリア撤退を指示した翌日という点で注目に値する決定だった。

マティス氏は辞任状の中で、このような同盟が達成できた事そのものの証拠として「74カ国の抗ISIS連合」を挙げ、米国は「強力な同盟」を維持し、 「同盟国に敬意」 を示さなければならないと述べた。

マティス氏は、大統領が 「自分の考えに合った見解を持つ国防長官」 を見つけるのに十分な時間を持てるよう、2月28日まで留まる予定だと記していたが、辞任状が発表された数日後、トランプ大統領は、1月1日にシャナハン氏が国防長代行を務めることで、マティス氏を早々に辞任させると発表した。

シリアとアフガニスタンの兵力が不確実になりつつある中、国防総省職員に向けたマティス氏の「別れのメッセージ」は、確固たるアドバイスを提供している。

同氏は、エイブラハム・リンカーン大統領が1865年2月にユリシーズ・グラント将軍に送った電報を引用して、 「あなた方の軍事行動や計画を公にしたり、変更したり、妨害したり、遅らせるようなことがあってはならない」 と書いている。

「我々の省の指導者、軍民問わず、可能な限り最高の管理下にとどまっています」

「皆さんの一人一人が、国民の生活を守りつつ、憲法を支持、擁護するという我々の宣誓した任務から目をそらさないことを私は確信しています。我々の省は、最も困難な時に最高の状態であることが証明されています」

マティス氏は共和党と民主党双方から国防長官として高く評価されてきた。しかし、最終的な承認の際に述べた組織である軍ほどこのカオスを好意的に受け止めている人はいない。

「皆さんのそばで奉仕できたことをとても光栄に思います。神様が空、陸、海で皆さんの安全を守ってくださいますように」と締めくくっている。

下記の全文をお読みください。

国防省の全職員への書簡
件名:別れのメッセージ
 
1865年2月1日、リンカーン大統領はユリシーズS.グラント将軍に一文の電報を打ちました。それを読むと「あなた方の軍事行動や計画を公にしたり、変更したり、妨害したり、遅らせるようなことがあってはならない」とあります。
 
我々の省の指導者は、軍民問わず、可能な限り最高の管理下にとどまっています。
皆さんの一人一人が、国民の生活を守りつつ、憲法を支持し、擁護するという我々の宣誓した任務から目をそらさないことを私は確信しています。
我々の省は、最も困難な時に最高の状態であることが証明されています。ですから、我が国への信頼を保ち、同盟国とともに、敵に対して足並みをそろえてしっかりと守りましょう。
皆さんの傍で、奉仕したことは私の最高の名誉でした。
空中、陸上、海上で皆さんを安全に神様が守ってくださいますように。
  
ジェームズ・マティス

(海外ニュース翻訳情報局 樺島万里子)

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