【米国ー北朝鮮】米裁判所:北朝鮮政府に対し「拷問・人質行為・超法規的殺害」 でオットー・ワームビアの遺族に5.01億ドル支払うよう命令

米国の学生だったワームビア氏が、北朝鮮旅行中拘束され、トランプ政権によって解放され、米国に帰国したときの様子は衝撃的でした。
当サイトでも、ワームビア氏が帰国したときの様子を、同氏の両親のインタビュー記事を紹介していますが、この時、翻訳していてこんなにつらい記事はないと感じる程むごい内容でした。
その両親の悲しみと悔しさは計り知れないものだと思います。
そういった経緯があり、北朝鮮の残忍さを世界に知らしめるため、この両親は今回訴訟を行ったそうです。
我が国も拉致問題は、2002年5人の拉致事件の被害者の帰国以来、全く解決していないように見えます。
世界にこの問題をもっと知らしめるため、こういった方法をとるのも一つの手ではないかと思いました。もしかしたら、拉致の被害者の問題の解決が一歩前進できるのではないかと。
なんとかいい方法がないものでしょうか。
この記事は、Newsweekから紹介します。

Post by Mariko Kabashima  2018/12/26 23:58

Newsweek by  TOM O’CONNOR 2018/12/24 

米連邦地方裁判所は、2016年の北朝鮮への旅行に拘束され、2017年に解放された直後に死亡した学生オットー・ワームビアの遺族に、北朝鮮は5億100万ドルを支払うべきだとの判決を下した。

バージニア大学に在学していたワームビア(22歳)さんが、北朝鮮を旅行中に朝鮮労働党のスローガンが書かれたポスターを盗んだとし、「国を転覆させることを目的とする敵対行為を働いた」罪で逮捕された。

彼は2017年6月に昏睡状態で釈放されたが、脳への酸素と血液の欠乏のため、数日後にシンシナティ大学医療センターで死亡した。検死解剖では、これらの損傷がどのようにして起こったのかは明らかにされなかった。

この学生の両親であるシンディさんとフレッド・ワームビアさんが、北朝鮮の最高指導者金正恩政権を相手取り、11億ドルの損害賠償を求める訴訟を起こしたことを受け、月曜日に、コロンビア特別区の地方裁判所はこの判決を下した。

CNNの報道によると、ベリル・ハウウェル判事は「北朝鮮は、オットー・ワームビアを拷問、誘拐、超法規的殺害を行い、母親と父親を傷つけた責任がある」と述べたという。

シンディ・ワームビアさんは水曜日、法廷で「私は悪に立ち向かうつもりです。北朝鮮ほど邪悪な国はありません」と述べ、 「私たちは犠牲者になるつもりはありません。彼らに不当に苦しめられたと感じてもらいたいのです」と語った。(CNN)

北朝鮮は、ワームビアさんが睡眠薬を飲んでボツリヌス中毒になったと主張したが、ドナルド・トランプ政権は、金正恩氏の側近グループの幹部に対する最近の制裁措置での同氏の「残忍な扱い」を例に挙げ、同氏の死については北朝鮮政府に公式的に責任があるとした。

米国と北朝鮮は数十年にわたる敵対関係にもかかわらず、朝鮮半島の非核化に向けて共和党のリーダーと協力することを約束した金正恩とトランプ氏が主導する今まで前例のない対話の中で、朝鮮半島の平和を確立することを目指してきた。

そして、初の米朝首脳会談がシンガポールで開かれる前に、北朝鮮は他の3人の米国人捕虜を釈放した。

北朝鮮は先月、米国籍のブルース・バイロン・ローランスさんを強制送還したが、同氏は許可なく入国し、CIAのスパイとして働いたと告訴された。

北朝鮮は、組織的な人権侵害の申し立てを却下し、米国とその太平洋同盟国である日本と韓国が、そうした申し立てを利用して金正恩政権を弱体化させていると非難している。

(海外ニュース翻訳情報局 樺島万里子)

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