【米国‐インド】モディ氏は良き友人だが、インドはタフ・ネゴシエーターだとドナルド・トランプ氏は認める

トランプ大統領が、ヒンディ教のお祝いであるディワリをホワイトハウスで祝ったというニュースは既にご覧になった方も多いのではないでしょうか。
当サイトは、この内容の記事をインドのエコノミック・タイムスから紹介します。
なぜ、この記事に注目しているかというと、インドの新聞が自分たちのことをトランプ大統領が、タフ・ネゴシエーターだと認識したと報じていて、米国とインドのことを世界の2大民主主義国と言っている点です。
日本の主流メディアは、トランプ大統領が仏教徒とごっちゃにしたというような大統領の認識不足ばかり叩いているところがほとんどですが、インドの新聞ではその点を特に非難はしていないようです。
この点は、ビデオを見る限りトランプ大統領は、書かれた文章を読んでいるので、トランプ氏が書いたものかどうかは定かではありませんし、インド系米国人がもともと色々な宗教を持っている人達だと考えられますので、ヒンディに限らずインド系のお祝いと認識しているのではないかと思いました。
インド系のこの元記事の論調は、トランプ大統領が、「非常に優れた交渉相手」としてインド系米国人に感謝し、歴史的に有名なあのルーズベルト・ルームで最大限の敬意をもってお祝いしてくれたと非常に喜んでいる印象です。

Post by Mariko Kabashima 2018/11/20 12:00

【The Economic Times 】

ドナルド・トランプ米大統領は、ホワイトハウスでインド系米国人のトップとともにディワリ*(訳注*:ヒンドゥー教のお祝い)を共に祝い、インドを「非常に優れた交渉相手」と表現し、ナレンドラ・モディ首相との友情に「感謝する」と述べた。

「米国はインドと深いつながりがあり、モディ首相との友情に感謝している」 とトランプ氏は歴史的に有名なホワイトハウスのルーズベルト・ルームで儀式のディヤ**(訳注**インドのオイルランプ)の点灯前に述べた。

トランプ氏がホワイトハウスでインドとインド系米国人の最大のフェスティバルを祝うのは、昨年に続いて2度目だ。

「我々はインドとのより良い貿易協定を結ぶために非常に努力しているが、彼らは非常に良い取引相手であり、非常に交渉が上手い。そうだろう。最高だ。それで我々は、共に働き進んでいる」トランプ氏は、世界の2大民主主義国の間で始まったインドと米国の貿易交渉について述べている。

トランプ大統領は、約20人のインド系米国政府高官とともに、駐米インド大使のナブテージ・シン・サルナ氏、夫人のアビナ・サルナ氏、そして特別補佐官のプラチク・マチュール氏をホワイトハウスでも珍しいディワリの祝賀パーティーに招待した。

「インドは世界最大の民主主義国家であり、両国の関係は、自由、繁栄、平和への防波堤として結びついて いる」とトランプ氏は述べた。

「モディは私の友人であり、現在は彼女の(イヴァンカ)の友人であり、私が言えることは、インドとインドの人々を非常に尊敬している」と、米大統領は会場にいた観客に娘(イヴァンカ)を紹介した。

「本当にそうです」と、昨年インドを訪問したイヴァンカ氏は答えた。同氏はトランプ政権の最上級高官として初めてインドを訪問した人物である。

サルナ氏は短いスピーチの中で、インドのためにこの大変な名誉と、この素晴らしいインドコミュニティへの配慮に大統領に感謝を述べた。「彼らはここで歓迎されアメリカ社会に非常に溶け込んでいると感じています」

「インドとアメリカの関係は今までで最高の時代を迎えていると思います」とサルマ氏は述べ、トランプ氏もこれに同意した。「そうですね。本当にそうですね。(両国は)かつてないほど非常に近い関係です」と大統領は述べた。

トランプ氏はメッセージの中で、ディワリのお祝いのためにホワイトハウスで集まったインド系アメリカ人の高官を歓迎した。

トランプ氏は、「ホワイトハウスの中でディヤ(ランプ)が灯されると、我々は自宅で、街で、礼拝所で光を灯す全ての人々と共に一つの共同体になります。アメリカは信仰の国であり、我々の国民生活に、タペストリーのようにこのような素晴らしい伝統が織り込まれていることは本当に幸運です。本当にそうです」 と述べた。

トランプ氏は、ホワイトハウスでディワリを祝うことに興奮していると述べた。

「ホワイトハウスで、このすばらしい式典を開催することを光栄に思います。とても特別な人たちです。今日は、仏教徒、シーク教徒、ジャイナ教徒が、アメリカ中、そして世界中の至るところで、この特別な祝日を祝うために集まっています。何億人もの人々が家族や友人と集まり、ディヤに灯をともし、新年の始まりを祝っています。とても特別な新年です」

同氏は、「我々の国が、インドや東南アジアから受け継がれる、数え切れないほどの豊かさをもたらした文化をもつ何百万人もの勤勉な市民の故郷になるということに感謝しています。 我々は共に誇り高いアメリカの家族です。それに同意しますよね。そう思います。 そうでしょう? 更にそう思ってください」と述べた。

トランプ氏によると、インドや東南アジア系の米国人は素晴らしい仕事をしており、FCC委員長のアジット・パイ氏をはじめ、次のいくつかの名前を挙げたという。
マニーシャ・シン国務次官代理;
メディケア・メディケイド・サービス・センター長シーマ・バーマ氏;
アッタム・ディロン麻薬取締局長官代理;
ニール・チャテジー連邦エネルギー規制委員会委員長
ラジ・シャーホワイトハウス副報道官

最初のホワイトハウスでのディワリのお祝いは、2003年に当時のアメリカ大統領ジョージ・W・ブッシュの下で行われたが、彼は直接そのお祝いに出席しなかった。政府高官が大統領の代理を務めた。主にホワイトハウス複合施設の一部であるインド条約事務局ビルで行われた。

2003年以来、ホワイトハウスでのディワリのお祝いは毎年恒例の行事となっている。2009年、バラク・オバマ大統領はホワイトハウスのイースト・ルームで儀式のランプを点灯した。そのイベントには約200人のゲストが参加した。

2013年、ミシェル・オバマ大統領夫人はイースト・ルームでディワリを祝った。式典の直前、彼女はホワイトハウスのステイト・ダイニング・ルームで地元の学生たちとボリウッドダンスに参加した。

2016年、オバマ大統領は大統領執務室で、インド系米国人の政府関係者らとディワリを祝った。

2016年、バイデン副大統領は、官邸のオブザーバトリー・サークル1番地でディワリ・レセプションを開催した。
2017年、トランプ大統領は、同氏の政権の高官とインド系アメリカ人の小グループでニッキー・ヘイリー前国連大使と、大統領執務室で彼の最初のディワリを祝った。

長年にわたり、ペンタゴンと国務省のインド系アメリカ人によって祝われている。過去数年間、ディワリはまた、インド・コーカス(インド系政党幹部会)によって主催され、下院議員と上院議員によって米国議会で祝われている。

(海外ニュース翻訳情報局 樺島万里子)

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