【ロシア―中国:経済】ロシアのロスアトム社、中国の原子力発電所に7基目の発電所建設を開始

この記事は、ロシアの企業が中国に新たな原発建設の契約を締結したというニュースです。
エネルギー問題は複雑です。 現段階で原子力発電を所有して段階的に廃止を宣言している国は、ベルギー、ドイツ、スペイン、スイスで、機能しているすべての原子力発電所を恒久的に閉鎖している唯一の国はイタリアだけです。
しかし、イタリアは原子力発電によるエネルギーとは全く無関係というわけではなく、エネルギー資源に乏しい同国は、石油及び天然ガスのほとんどを中東、北アフリカ諸国、ロシア等の国々から輸入するものの、原子力発電を行っているフランスなどから安価な電力を輸入しています。
さらにイタリアのENELは、スロバキア、ルーマニアの原発開発に投資し、フランスのフラマンビル3号機の建設にも、産業パートナーとして参加し、2007年にはスペインの最大電力会社エンデサの株を92%持っていました。
原子力発電が、現段階で安全で最良のものであるとは言い難いですが、全面廃止したイタリアの現状をみていると、ただ廃止ということだけではなく、さらに開発してより安全に安定供給できるよう探す道を考える必要があるのではないかと思えてなりません。
原発が安全で最良のものにできる技術力を持った国が、今後エネルギーにおいて世界の主導を握るかもしれません。
 この記事は、ロシアのロシアトゥディから紹介します。
Post by Mariko Kabashima 2018/11/14 17:44

RT 2018/11/13】

ロシアの国営原子力企業ロスアトムよると、中国の田湾原子力発電所(NPP)の新たな原子力発電所の建設が2021年に開始される予定だという。これは両国間においての最大の共同NPP(原子力発電所)プロジェクトである。

ロスアトムのエンジニアリング部門Atomstroyexport(ASE)のウラジミール・サヴシュキン(Vladimir Savushkin)氏は、「中国のパートナーとともに、このサイトにはすでに4つの発電ユニットを建設しており、さらなるプロジェクトへの道を開いている」と述べた。

サヴシュキン氏はストラナ・ロスアトム紙に対し、「ロシアの最新の3世代技術をベースに協力関係が続いている」と述べ、期限は厳しいとし「2021年には田湾7号で建設工事を開始する予定」と付け加えた。

先週、ASEと中国原子力公社(CNNC)は、田湾原子力発電所の7号機と8号機の建設契約を締結した。

ロスアトムは現在、建設工事のフレームワーク契約について交渉している。

中国とロシアが共同で行っている最大規模のNPPプロジェクトである田湾プラントは、黄海沿岸に位置している。

2006年に、ロシアの天然ガス会社・ガスプロムによる原子力発電設備とサービス輸出独占よって建設された。

3号機は昨年12月に送電網に接続され、4号機は2019年3月に営業運転を開始する予定である。

4号機の燃料装荷は9月に完了した。

田湾フェーズ3(5号機と6号機)の建設はもともと2011年初めに始まる予定であったが、日本の福島災害に伴い中断された。
CNNCは、2021年末までに両部門を商業運転に移行する予定である。

昨年、中国とロシアは、原子力の平和的利用においてさらなる戦略的パートナーシップを目指すと述べた。

(海外ニュース翻訳情報局 樺島万里子)

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