【スウェーデン: 新シリーズ】:長靴下のピッピをストックホルムのゲットーに住むホームレスのロマ移民に変更

長靴下のピッピをご存知ですか?
日本でもNHKで放映された長靴下のピッピ。

1969年にスウェーデン制作されたドラマがNHK放映され、1988年には映画、1997年にアニメになったアストリッド・リンドグレーンの童話です。

その長靴下のピッピが、新しく改訂されテレビドラマになりました。
新しく放送されるこの物語は、以前の物語と設定が少し変わります。

設定が、いたずら好きの赤毛のヒロイン、ピッピは、問題を抱えた郊外に住むロマ移民*「不正に対する戦士」になるそうです。

長靴下のピッピは、スウェーデンの国営ラジオ・スウェーデンのラジオ・シリーズとしてだけでなく、人気のあるルーマニア語やアラビア語などの少数言語でも放送される予定だそう。

ピッピがホームレスの移民で、廃車になった車に住んでいるという話は、本として出版されます。

著作権題と差別的な表現の削除

著者アストリッド・リンドグレーンの最初のピッピ・ロングストックの書籍は、1945年に出版され、すぐに大ヒットし、世界中で最も人気のあるスウェーデンの文学作品として残っています。

しかし、著作権で保護されているため、ワークショップの教師をしているグニラ・ルンドグレン氏は改定版の物語を書く際、2002年に亡くなったリンドグレーン氏の家族から出版許可を得るのに苦戦しました。

1970年代に宮崎駿がピッピのアニメ化を企画し、打診したが断られたという事実があります。宮崎自身がリンドグレーンに直接頼むつもりでスウェーデンに行ったが会えなかったウイキペディアには書いてあります。

そのことについてRTで次のように書いてあります。

「私たちのプロジェクトについて親戚に話しましたが、彼らはノーと言いました。なぜなら、皆が服やキャンディー、病院でピッピを欲しがっているからです。」 とルンドグレン氏はスウェーデン・ラジオに語った。
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しかし、収益金はルーマニアの首都ブカレストにある児童図書館に寄付されると彼女が遺産財団に伝えた後、家族は承諾し、本文の承認得て出版が許可された。
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家族の承諾にもかかわらず、この新しい作品は、いたずら好きで冒険好きな「森の中の色とりどりの家に一人で住んでいる世界最強の少女」の描写の変化をめぐる文化戦争を再燃させるに違いない。
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「ニグロの王」の娘としての彼女の描写が現代的に合わないと批判され、海外での彼女の冒険が 「植民地的な人種差別的ステレオタイプ」 を助長していると評されたことから、長靴下のピッピはすでに不適切な部分が削除修正された。
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この古典のテレビ版は2014年に編集され、ピッピが目を吊り上げて、中国の子どもたちの真似をする場面などがカットされ、翌年には出版された本文も改訂された。

*ロマ移民*・・・ジプシーと呼ばれてきた集団のうちの主に北インドのロマニ系に由来し中東欧に居住する移動型民族である。移動生活者、放浪者とみなされることが多いが、現代では定住生活をする者も多い。(ウィキペディアより)

Post by Mariko Kabashima 2018/10/01 16:53

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