【米国:注目】フェイスブックが行うユーザーの信頼性格付け―だがその点数は未公開

ソーシャル・ネットワークはフェイク・ニュースと戦うためにあなたの信頼性を予測している

フェイスブックは、ユーザーをどれだけ「信頼できる」かという判断に基づいて格付けしている。

ユーザーは評判が良いか悪いかを決定するゼロから1までの尺度で点数が付けられる――がそれは完全に秘密だ。

格付けシステムはワシントン・ポストの記事によって判明したもので、――その後ザ・サン(The Sun)がフェイスブックに確認――記事によると「悪意を持った者の特定に役立てる」ために実施されているという。

フェイスブックはサイト上でのあなたの行動を追跡しており、その情報を使用してあなたにある格付けを割り当てている。

フェイスブックのフェイク・ニュースとの戦いを主導するテッサ・ライオンズ(Tessa Lyons)氏は、次のように話した。

「私たちが使用している合図の1つは、記事とどう関わっているかという点です。
例えば、ある人からこれまでにある記事が虚偽だというフィードバックを受け、事実確認者によって虚偽だと確認された場合、多くの記事について虚偽ニュースのフィードバックを見境なく提供して、その中に最終的に虚偽ではなかったと評価されるものが含まれる人よりも、前者の今後の虚偽ニュースのフィードバックが重視されます」

今年の初め、フェイスブックは報道機関のために信頼性格付けを公開していることを認めた。

これには、報道するニュースの質に基づいてニュース・ウェブサイトを格付けすることも含まれていた。

この格付けはそれから、どの投稿をユーザーのニュースフィードで上位に推進させるべきか決定するのに使用される。

ユーザーの格付けは同じようにして採用されている。つまり投稿報告の質についてフェイスブックが判断するのに役立っている。

ライオンズ氏によると、ユーザーの格付けは「ある人の信頼性の絶対的な指標を意味するものではない」という。

そうではなく、ユーザーの行動にどれだけ危険性があるかを導き出す測定結果として意図されているそうだ。

フェイスブックのある広報担当者はザ・サンにこう話した。
「フェイスブックのユーザーの『評判』を一元的に評価しているという考えは、明白な間違いであり、ワシントン・ポストの見出しは誤解を招く恐れがあります。
我々が実際にやっているのはこういうことです。ニュースに見境なくフェイクというフラグを付けて、システムの抜け穴を利用する人から守るためのプロセスを作り上げたということです。
これを行う理由は、偽情報に対する戦いをできるだけ効果的なものにするためです」

インターネットのコメンテーターはすでに、このシステムを中国の気味悪い「社会信用」システムと対比している。

中国政府は、ユーザーのソーシャルメディアでの傾向とネットショッピングでの購買を分析し、市民に評点を付けている。

交通ルールを無視した横断歩行や鉄道のただ乗りをすれば、点数が低くなる。

この点数は国民がローンを利用できるかどうか、また公共交通機関で移動できるかさえも決定するのに使用される。

格付けが非常に低くなった市民は「ブラックリスト」に載せられ、航空券の予約、不動産の賃借や購入、豪華なホテルでの宿泊もできなくなる。

システムは現在試験運用中だが、2020年までに中国で義務化される。

フェイスブック独自の格付けシステムは、ソーシャル・ネットワークにとってますます大きな問題となっている、フェイク・ニュースに立ち向かうための最新の動きだ。

毎月22億3千万ユーザー分の記録が発生する同サイトは、偽造されたニュース記事の温床となっている。

今年初め、億万長者のフェイスブックCEO、マーク・ザッカーバーグは、フェイク・ニュースと戦うことを誓った。

34歳のハーバード中退者である同氏はこう説明した。
「世界が不安と分裂を感じており、フェイスブックにはやるべきことがたくさんある」

フェイスブックは、同サイトがロシアによる政治的ごまかしの活動の対象となっていることを認めていた。

同社は当初、同社側で現状に満足していることを否定してから、1億2,600万人の米国ユーザーがロシアのプロパガンダの一部を閲覧していたことを認めていた。

その後非難を受けたフェイスブック、ツイッター、グーグルは議会公聴会に呼び出された。

フェイスブックはその後ずっと問題に取り組んできた。

フェイスブックで市民参加を主導するサミド・チャクラバーティ氏は、1月にこう述べた。
「故意に誤解を招くような話は、わずかであっても危険な結果を招く可能性があります。我々がこの透明性の問題に注力するのはロシアだけのことではないからです。
透明性がなければ、政治家が自身の言葉に責任を持つことは困難になる可能性があります。
すると我々の指導者が約束している全体像が分からないために、民主主義が損なわれます。」
彼はそのように書いたが、ドナルド・トランプ米国大統領をさりげなく中傷しているようでもあった。
「これは外国の干渉よりもはるかに致命的な問題です。しかし、透明性のための新しい制約を設けることで、これらの両方の課題に同時に取り組むことができればいいと思っています」

チャクラバーティ氏は、フェイスブックのユーザーを標的にした偽情報活動は「専門化されており、絶えずシステムを悪用しようとしている」と述べた。
「常にやるべきことが出てくるでしょう」と彼は語った。

読者は、フェイスブックがユーザーの信頼性を格付けするのは正しいことだと考えるだろうか?コメントで教えて欲しい!(訳注:原文をそのまま翻訳したものであり、当サイトがコメントを求めているわけではありません。)

The Sun By Sean Keach 2018/08/21】

(海外ニュース翻訳情報局 泉水啓志)

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