【イスラエル:騒然】200人のイスラエルのラビたちが「変態を英雄に変える」としてLGBTの権利団体を激しく非難

同性愛者のカップルによって育てられた子供は 「奇妙で不自然な生活」 をしていると主張したエルサレムのユダヤ教の指導者アリエ・スターン(Aryeh Stern)を擁護する正統派の聖職者は「変態を英雄に変えている」と手紙に書いた。

木曜日、200人以上のイスラエルの宗教指導者であるシオニストのラビたちは、「絶え間ないメディアの洗脳を伴う攻撃的な恐怖」を利用し、「変態を英雄に変える」とLGBTグループを非難する手紙を発表した。

ドヴ・リオール、シュムエル・エリヤフ、シュロモ・アビナー、ツヴィ・タウという著名人のラビたちが署名したこの書簡は、いくつかの正統派団体が主導し、エルサレムのユダヤ教指導者アーリ・スターンの反LGBT発言に対する批判に応えて、ヘブライ語のメディアに掲載された。

スターン氏の発言は、政府がゲイカップルに代理母出産の権利を与えないことを法律で定めたことをきっかけに、同性愛者の権利団体が平等を求めてテルアビブで開催した日曜日の大規模なデモの後に行われた。

公共放送局カンは今週、スターン氏の次のような発言を放送した。
「一般的にLGBTの人々の現実問題を絶対に口にだしませんが、誰も子供たちが非常に奇妙で不自然な生活をすることや、母親と父親なしで生活することについて話していません」
ラビたちは手紙の中でスターン氏を支持し、「同氏は、我々の聖なるトーラー(訳注:ユダヤ教の律法)と人間の正常な状態での永遠の真実を述べただけであり、イスラエルの健全な大多数はそれを認めている」と述べた。

ラビたちはさらに、イスラエル人のほとんどは 「唾棄すべきグループの挑発と失うものが多いやり方にショックを受けている」 と付け加えた。

イスラエルの都市では不敬なパレードが行われ、さらにはティシュアー・ベ=アーブ*でもパレードが行われた。ティシュアー・ベ=アーブとは、とりわけ近親相姦と不当な憎悪のために神殿が破壊されたことに対する国民の悲しみの記念日だった。

訳注:ティシュアー・ベ=アーブは、9日はタルムードに起源を持つユダヤ教の祝祭日の一つで、ユダヤ教とユダヤ人の歴史の中で、最も悲しい日と位置づけられる。悲しみを記念する日である。ユダヤ教徒は、ヨム・キプルに加え、この日も断食を行わなければならない)

 

ラビはまた、LGBTの権利団体を、「まるでここにある種の『家族』があるかのように、家族の概念を破壊し、変態を英雄に変身させる。絶え間ないメディアの洗脳を伴う攻撃的なテロである」 と非難した。

「そのような試みは上手くはいかない。そして、ラビ達やまともな人々を黙らせ、彼らを過激主義者に仕立てたり、あたかも幻覚を見ているかのように思わせたりするような試みも。ラビのスターン氏は、まともな家族と養子縁組をしない場合、悲惨なことになるとイスラエルの子供たちを守っていた」

ラビたちは、養子縁組する子供たちに、「精神的に健康なまともな人間として育つように、自然でまともな家族の中で生活するための基本的な権利」を持たせるよう呼びかけた。

その手紙に応えて、シオニスト機構のMKスタフ・シャファー氏は生徒たちにラビたちの言葉を拒否するように次のように言った。
「このラビたちに学ぶあなた方、若い皆さんに目を向けると、あなた方は逸脱していません。あなた方は素晴らしいです。みなさんは、善良な人であり、強く、愛情にあふれ、そして最も重要なのは、平等であることです」
「コントロールを失い、我々を何十年も後退させようとしている指導者のこの厳しい言葉に、一分たりとも費やすことは許されないことです。イスラエルの社会が目覚めた。たくましく生きなさい」

 

宗教上の自由のためのベフリー・イスラエル擁護団体の会長ウリ・ケダー(Uri Kedar)氏は、ラビ達を「アヤトゥラ(訳注:イスラム教シーア派の有力な宗教指導者に与えられる称号)」と呼び、この手紙を非難した。

「この狂人たちの多くは、イスラエル国から給料をもらっている。ネタニヤフ首相[ベンジャミン]とシャーク法相[アイレット]の沈黙が…、神がいない宗教者を止めるために何もするつもりはないということだ」 と彼は言った。

このラビの書簡は数日前に発表されたニュースの世論調査によると、政治的な範囲を超えたイスラエル人の過半数が、ゲイカップルの代理母出産権を確保しようとするLGBTコミュニティーの取り組みを支持していることが明らかになった。

Hadashot TVニュースが火曜日に発表した世論調査では、国民の56%が最近のLGBTの抗議を支持している一方で、33%が反対していることが分かった。
伝統的に右翼政党は社会的に保守的と見られていたが、この調査ではリクード(イスラエルの右派政党)の有権者の51%が抗議行動を支持したことが示された。さらに驚くべきことに、ほとんど宗教的な政党にもかかわらず、ユダヤ人の家(訳注:イスラエルの右派政党)の有権者の58%は、この手紙に書名したラビ派の学生たちの回答である。

日曜日の夜、テルアビブのラビン広場で約10万人が集会を開き、最近可決された代理母出産法からゲイカップルが除外されたことに抗議した。
ゲイの権利擁護者とその支持者は、全国で前例のない1日ストを見守った。

引用ここまで
The Time of Israel By MICHAEL BACHNER 2018/07/27】

ここ数日間、日本でもLGBTのデモが話題になっています。
この記事では、今イスラエルで話題になっている、ゲイカップルのために代理母出産をみとめないというイスラエルの法律に対して、LGBT権利団体が激しく反発しているという記事を紹介します。
この記事の中のラビのスターン氏の言葉が印象的です。
「一般的にLGBTの人々の現実問題を絶対に口にだしませんが、誰も子供たちが非常に奇妙で不自然な生活をすることや、母親と父親なしで生活することについて話していません」
今までと違った形で子供を育てるという事について、LGBTの人達からの権利の主張と利点はよく聞きますが、実際、当事者である子供たちにどんな影響があるのかないのか、どれだけ実際的に真剣に問題に向き合ったのかということの方が重要なのではないでしょうか。
Post 2018/07/28 23:54

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