【ロシア:大統領選】ロシアの上院議員、スターリン主義とナチズムを同一視する法案を準備

1991年にソ連崩壊してから27年になります。しかしながら、ソ連を復活させようという動きはなくなったわけではありません。上院議員が、スターリン主義をを正当化することを望んでいるという記事です。
この記事は、ロシアのロシア・トゥディから紹介します。
Post 2018/03/25  10:31

RT 2018/03/21】

リュドミラ・ナルソバ上院議員は、「スターリンの”抑圧と粛清”の否定」を違法にすることを望んでいる。 この動きは、彼女の娘の大統領候補クセーニア・サプチャーク(Ksenia Sobchak)が選挙討論中に数人のスターリン支持反対派と対決した後に起きた。

ナルソバ氏は、スターリン主義の正当化とナチズムの正当化を同一視する法案を準備しようとしている。
「ロシア大統領選の全ての公示の後、(候補者であるマクシム)スライキン(Maksim Suraikin)、私は、このことが必要なことだと思う。近い将来に、私は、このような法案提出を準備している」と、その上院議員は、RBCに話した。

彼女は、ソ連を復活させようと呼び掛けたため、「オープン・スターリン主義者」として(キャンペーンのスターリンのイメージに大きく依存していた)、マクシム・スレイキンとロシア全人民連合のリーダー、セルゲイ・バブリンを説明した。

「彼らは、すべてのことをどのように考えているか」とナルソワ氏は述べた。
「バルト三国、カザフスタン、コーカサス、彼らはすべて、彼らがソ連へと急進的に戻ると思う。そのことが、我々にもう一つの戦争をもたらす」

彼女はまた、スターリンの抑圧を正当化しようとする試みが、(スターリン時代の)犠牲者の多くの遺族の感情を傷つける可能性があり、このことは妨げなければならないと強調した。

同時に、上院議員は、スターリン主義はロシア国民の間ではほとんど支持を得ておらず、それに頼った候補者は大統領選の部外者となり、この事実は「涙を流すことになる」と述べた。

このことは、「スターリン政権が犯した犯罪の正当化」を違法とするととが今に始まったことではないからだ。2015年には、コンスタンティン・ドブルイニン(Konstantin Dobrynin)上院議員が同様の法案を提出した。この法案は、スターリンの犯罪を正当化することを含む著作物は、法的に過激派の資料として分類されるべきだと述べている。

同時に、ドブルイニン氏は次のように述べている。
「同氏の法案は、公式文書にすでに列挙されている犯罪にのみ適用されるべきであり、スターリンについて人種差別罪や人道に対する罪を非難する理論を反証しようとするものではない。そのような議論は、憲法上の規範の保護のもとにとどまらず、言論と表現の自由を保証しなければならない」

(海外ニュース翻訳情報局  加藤雅章)

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