【平昌オリンピック: 発覚】ロシアは、運営のコンピュータをハッキングし、北朝鮮を非難し、罪をなすり付けようとした。

平昌オリンピックが終わったと同時に、このニュースが入ってきました。ロシアの工作員が、平昌オリンピックで大規模なハッキングを行い、データを盗み、チケット販売を妨害し、その仕業を北朝鮮になすりつけたというニュースです。

このニュースを見ていると、オリンピックの基本的な精神である「・・フェアプレーの精神をもって、平和でよりよい世界の実現に貢献すること」とは、ある意味真逆な裏での攻防戦もオリンピックの一部に思えて仕方ありません。
こういった状況で、選手たちに一番最良のパフォーマンスをしてもらうために、裏オリンピックとして金メダルをあげたくなるような裏舞台の功労者がきっといるはずだと思いました。
こういう中での日本選手団皆さま、そして後方支援の皆さま方「大変お疲れ様でした」と改めて言いたくなりました。
また、この記事は、2020年の東京オリンピックにおいて、わが国は、あらゆる面での安全保障が問われる大会となるということを改めて教えてくれます。
*この記事は、The Timesから紹介します。

Post 2018/02/26  15:56

Th Times  by Mark Bridge  2018/02/26】

ロシアの工作員たちは、平昌冬季オリンピックの主催者が使用する数百台のコンピュータをハッキングし、北朝鮮に罪をなすり付けようとした。

米国の政府当局者が、匿名を条件として次のように話した。

「300台のPCにアクセスしたロシア軍のインテリジェンスが、偽旗作戦(訳注:敵になりすまして行動し、結果の責任を相手側になすりつける行為)を実行し、ネットワークトラフィックを混乱させ、データを盗み出した。このハッカー達は、北朝鮮のIPアドレスを使用していた」

また、アナリストらは、ワシントンポストの発表について次のように話した。

ロシアがオリンピック競技の開会式を標的にした大規模なサイバー攻撃を起こした可能性が高く、このため、オリンピックのウエブサイトが中断され、チケットを印刷できなかったり、イベントに参加できなくなったりした。

彼らは、ロシアのこれらの行動は、4年前のソチでのドーピング違反によって、(出場を)禁止されている国のチームの報復であると推測した。ロシア選手は韓国のオリンピックでは、中立的なOAR(ロシアからの五輪選手)として競技に参加したが、開幕戦と閉幕戦ではロシアの旗を振り回すことができず、メダルが授与される表彰式でも国歌が演奏されなかった。

先月、ロシア政府と関係がある「ファンシー・ベア(Fancy Bear)」というハッカー集団は、国際オリンピック委員会(IOC)と世界アンチ・ドーピング機関の当局者から盗んだ電子メールを公表した。米大統領選の前に、民主党の職員の電子メールをハッキングしたその集団は、ロシアのドーピングについての報告を「アングロサクソンの政治的計略だ」として非難した。

ファンシー・ベアは、2年前、リオデジャネイロの夏のオリンピックで、選手たちの健康に関するファイルを事前発表していた。その後、ロシアの陸上競技チームのほぼすべての選手たちが、長年にわたり、国家ぐるみのドーピング計画を企てていた証拠が発見され、ブラジルでのオリンピック出場禁止を世界反ドーピング機関(WADA)から勧告された。

先週、IOCは昨日の閉会式でロシアの選手たちが自国の旗を背負っての行進を許可されると憶測されたが、オリンピック委員会は2件のドーピング検査で陽性反応が出たため、国としての出場禁止措置は解かれなかった。
カーリング選手のアレクサンダー・クルセルニツキー(Alexander Krushelnitsky)は、ドーピングの罪で有罪判決を受け、銅メダルを剥奪され、ボブスレーのパイロットであるナデジダ・セルゲエワ( Nadezhda Sergeeva)は、出場禁止とされた。

当局者は、ドーピングテストの陽性反応が「非常に残念」だと語ったが、この大会ではロシアの全体的なドーピング使用の証拠はなかったため、ロシアの出場停止を解除する道は開かれていた。

プーチン大統領は、「愛国者」のロシア人は自国の利益を守るために自主的に行動したかもしれないと言っているが、ロシアのハッキング疑惑についての主張は否定している。

(海外ニュース翻訳情報局 MK)

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