【中国】反トランプ暴露本の宣伝に乗り出す中国

狙いは中間選挙と弾劾か

11日に発売されたトランプ大統領の暴露本の「Fear」だが、米紙ワシントン・ポストの有名記者が書いたその衝撃的なエピソードは日本でもすでにいくつか紹介されている。

発売前から大統領はもちろん、複数のホワイトハウス高官がその内容を否定しており情報源は全て匿名だが、有名なボブ・ウッドワード記者による著作であるためか出版社は発売時点で100万部を印刷していたという。

ところである国のメディアがこの暴露本を積極的に宣伝しているという話を、米紙ワシントン・タイムズでビル・ガーツ氏が伝えている。トランプ政権と貿易戦争の只中にある中国だ。

記事によると、中国中央電視台(CCTV)を含む中国共産党直轄の主要なプロパガンダ報道機関は、発売前に本の引用が発表されて2日後の9月6日には幅広い報道を開始したという。

記事ではその報道ぶりを次のように伝えている。


その後8日には推定6500万人の視聴者を抱える国際チャンネルのCCTV-4は、批判本について2つの報道を放映した。
もう一つのプロパガンダチャンネルのCCTV-13も本について報道している。
別の共産党系報道機関のチャイナデイリー(中国日报)は、5日に本のことを、「トランプが7回もツイートで『火消し』せざるを得ないほど破壊的影響のあるホワイトハウスのドラマ」だと報道した。
中国の検索エンジンであるバイドゥ(百度)の検索トラフィックの分析では、『Fear』に関するウェブ・トラフィックが9月初めの報道の間に急上昇したことが判明した。

レポートには全て本の表紙が示されていた。


中国の国営メディアがトランプ氏に批判的な報道を始めたのは最近のことであるらしい。

ガーツ氏によれば、「中国の国営メディアは最近までトランプ氏の批判を避けてきたが、関税をめぐる貿易戦争が過熱してから大統領に対して批判的なプロパガンダを強化してきた」という。

また、中国は中間選挙で下院が民主党過半数となって弾劾へと進むことを期待してトランプ氏を貶めるために活動しているとも言われているようだ。

Post by Hiroshi Izumi 2018/09/16 1:24

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