【米国】リンダ・ロンシュタット、トランプ集会に対し故郷ツーソンから強い非難の声

2024年の大統領選挙に向けて、アメリカ国内では政治的な対立がますます激化しており、多くの著名人が自らの声を上げ始めています。その中で注目される一人が、音楽界の伝説であり、長年にわたって社会問題に積極的に関わってきたリンダ・ロンシュタットです。彼女は、特に移民や女性の権利に強い関心を寄せており、その率直な意見は多くの人々に影響を与えてきました。

ロンシュタットは、アリゾナ州ツーソン出身で、メキシコ系アメリカ人のルーツを持つアーティストとしても知られています。彼女が発表した声明は、ドナルド・トランプ元大統領がツーソンでの集会を予定していることに対して、深い憂慮を示すものであり、彼女自身の故郷に対する愛情と、トランプの政治姿勢に対する強い反発が込められています。

以下は、ロンシュタットが2024年9月11日に発表した声明の全文です。

リンダ・ロンシュタットからの声明
2024年9月11日
サンフランシスコ

ドナルド・トランプが木曜日に私の故郷ツーソンで集会を開く予定です。それ自体は無視したい悲しい事実ですが、問題はその会場が私の名前を冠している建物であることです。だからこそ、何か言わなければなりません。

元大統領が憎しみに満ちたショーを、このメキシコ系アメリカ人のルーツが深く、喜びと寛容の精神を持つツーソンに持ち込むのは、とても悲しいことです。

私は、彼の毒々しい政治や、女性、移民、そして有色人種への憎悪、彼の犯罪性、不誠実さ、無知を非難しています――もちろんそれもありますが。

私にとって最も重要なのは、ノガレスや南部の国境で、トランプ政権が体系的に亡命を求める移民家族を引き裂いたことです。家族の分断は、何千もの小さな子どもたちや赤ん坊を孤児にし、絶望する母親や父親を残酷に扱いました。これは今も続く人道的な災害であり、医師団体「Physicians for Human Rights」によれば、拷問に該当する基準を満たしているとされています。

彼が引き起こした心の痛みは、決して許されるものではなく、忘れることもできません。

トランプは初めて大統領選に出馬したとき、メキシコから強姦魔がやって来ると警告していましたが、私はその強姦魔がホワイトハウスに入ることを防ぎたいのです。

リンダ・ロンシュタット

P.S. J.D.ヴァンスへ: 私はツーソンでシングルマザーとして2人の養子を育てました。彼らは今、成長して独立し、それぞれの家で生活しています。私は猫と一緒に暮らしています。未婚で実の子どもを産まなかったからといって、私は「半分子なしの猫おばさん」になるのでしょうか?なんとでも呼んでください。でも、この猫おばさんは11月、カマラ・ハリスとティム・ワルツに誇りを持って投票します。

海外ニュース翻訳情報局 樺島万里子 (翻訳・文)

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