【米国】ハーバード大学がイスラエルを非難する学生声明受け、論争に巻き込まれる

ハーバード大学や他の大学は、ハーバード大学の34の学生団体が、ハマスの攻撃から起きた「すべての進行中の暴力」について、イスラエルの「アパルトヘイト体制」を非難し、責任を負わせる声明を発表したことから、政治とメディアの注目を浴びています。

ハーバード大学の学長、クロディン・ゲイ氏は13日金曜日に学生たちに対する処罰を見送り、次のように述べました。

「わが校の学生たちは自分たちの意見を述べる権利があるが、一つの学生団体であろうと30の学生団体であろうと、ハーバード大学やその指導部を代表するわけではない。」
同日、イスラエル人の億万長者夫妻が、大学の指導部が「イスラエル支援についての明確な姿勢が見当たらない」と述べ、大学の執行役員会から辞任しました。

火曜日、億万長者のヘッジファンド・マネージャー、ビル・アックマンは、ハーバード大学に対し、声明を発表した団体に関わった学生の名前を公表するよう求めました。

学生たちの個人情報がネット晒され、水曜日には、街宣車がハーバード大学のキャンパスを回り始め、学生たちの名前を晒し、「ハーバードを代表する反ユダヤ主義者 」とレッテルを貼りました。

メディアの取り上げ方 ついては、ニュースなど広範囲に取り上げられ、左派のメディアは学生たちが “Doxing(ネットにさらせれること) “されたと報じる傾向が強く、右派のメディアは、学生を否定的にとらえ、批判者を強調する傾向が強いです。

こちらのではAXIOSの記事からご紹介します。


《引用記事 AXIOS

「パレスチナ支持の手紙」に署名したハーバードの学生団体メンバー、『ネットにさらされる(Doxxed)』

11日水曜日、親パレスチナの書簡に署名したハーバードの学生団体を巡る論争が拡大し、学生たちの名前と顔を晒した街宣車が、同校のキャンパスを周回した。

状況の把握:ハーバード・パレスチナ・ソリダリティ・コミッティー(PSC)が土曜日に発表した「イスラエル政権が進行中の暴力については完全に責任がある」とする声明の書簡に34の学生団体が署名した。

  • この書簡は政治家、企業のCEO、著名な卒業生から広く注目を浴び反感を受けた。
  • ハーバード大学のクロディン・ゲイ学長は、学校をその書簡から距離を置く声明を火曜日に発表。
  • 「いかなる学生団体(30の学生団体でも)であっても、ハーバード大学やその指導部を代表するわけではない」と述べた。 その後、数千人の学生、教員、卒業生が、親パレスチナ委員会の手紙を「完全に誤っており、極めて攻撃的だ」とする声明に署名した

現状:街宣車には、協力した学生団体のメンバーとされる学生たちの名前と顔がさらされていた。

  • 街宣車の看板はこれらの学生を「ハーバードの主要な反ユダヤ主義者」と印した。
  • この街宣車の周回は保守派のメディア団体Accuracy in Mediaが主催
https://x.com/jasonfurman/status/1712184937049186401?s=20

彼らの主張
「これは、これらの反ユダヤ主義的な学生を責任追及し、コミュニティ全体、およびこのキャンパスの誰もが誰が反ユダヤ主義者であるかを知るための長期プロジェクトである」と、Accuracy in Mediaの会長であるアダム・ギレットはAxiosに語った。

  • 「街宣車はこれの一環として行う最初のステップに過ぎず、このキャンペーンはかなりの期間続くだろう」とギレット氏は付け加えた。

全体像:協力したとされる学生は、他に個人情報がDoxing(ネットにもさらされる)の対象となっている。

  • 火曜日の夜までに、4つのウェブサイトが一部の学生の個人情報を投稿し、その中には「氏名、学年、過去の職歴、ソーシャルメディアプロファイル、写真、出身地」が含まれていたとハーバード学生新聞『クリムゾン』 が報じた。
  • クリムゾン』によると、水曜日現在、Googleの利用規約に違反したため、少なくとも2つのサイトが削除されていたとのこと。

注目すべき点:『クリムゾン』が報じたとおり、最初に手紙に署名した少なくとも8つの学生団体がその署名を取り下げた。

https://x.com/MohiniTangri/status/1711987537533612322?s=20
  • 「私が見た個人情報さらしは忌まわしいものです」と、ハーバードの経済政策の実務の教授であるジェイソン・ファーマンは投稿し、学生の情報を公開している人々は「これらの学生がその手紙に何らかの役割を果たしていたかどうかについてまったく知識がない」と付け加えた
https://x.com/jasonfurman/status/1712031630171213971?s=20

ズームアウト:ハーバード大学警察はキャンパスのセキュリティを強化し、ハーバードヤードは月曜日まで毎晩、身分証明書を持たない人の立ち入りが禁止されており、水曜日には、大学は学生たちの身元が晒された学生たちと連絡を取って安全を確保していると発表。

  • 「我々は脅迫を容認したり無視したりしない」と、ハーバード大学執行副学長のメレディス・ウィーニック氏は水曜日にアクシオスが入手した学生への電子メールの中で応えた。

    一方、水曜日に『クリムゾン』に対して声明を発表したPSCは、個人情報を晒した街宣車を「PSCが何年も経験してきた親パレスチナ活動を沈黙させるためのキャンペーンで最も醜い結末」と述べた。
  • ハーバード・ヒレル(学校のユダヤ教のキャンパス組織)も、PSCの声明を継続的に拒絶する一方で、共同署名者に対する個人情報の晒しや街宣車および他の威圧的な手法を非難した

編集者注: この記事は、Accuracy in Media の声明を追加し、使用された街宣車(トラック)は 1 台のみであることを明確にするために更新されました。

(海外ニュース翻訳情報局 樺島万里子 文・翻訳)

H/T Voice of America Fox News

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