【台湾】台湾のインテリジェンス長官が珍しい公開発言、中国の計画において2027年が鍵となると指摘

《引用記事 Taiwan News  Bloomberg   Nikkei Asia WTVB

珍しい公式コメントの中で、台湾のインテリジェンス長官は中国の計画において2027年を鍵と指摘した。

2月以降、台湾の国家安全局(NSB)の局長である蔡明彦氏は珍しい公式コメントを繰り返している。

其の中で、中国の台湾に対する軍事計画において最も重要な年である2027年を特に言及した。

先週木曜日、蔡明彦局長は台中市の国立中興大学で卒業式に出席した学生たちにスピーチを行った。報道によると、NSBの局長が大学で演説したのは25年ぶりのことだった。

中興大学でのスピーチに加えて、元外交次官である蔡明彦局長は米国のブルームバーグで珍しいインタビューを行った。

同局長は、中国が台湾侵攻の可能性についてのタイムフレームについての議論を避けたたが、中国の習近平主席が中国人民解放軍(PLA)の近代化計画において2027年が重要な年であることを指摘した。

中国の指導者は2017年に最初に「PLA近代化2035」計画を発表し、これを中国が長期的な目標である主要な世界的軍事大国になるためのステップとして、PLAの戦闘能力を大幅に向上させるための政府全体の取り組みとして説明した。蔡明彦局長は、2027年が習近平主席の18年間の軍事改革プログラムの10年目にあたり、習近平主席はその年の全人代の4期目の主席選挙で選挙運動を行う可能性が高いと指摘。

蔡局長はブルームバーグとのインタビューで、習近平国家主席が「中国政治システムにおいて、いかなる種類の異なる意見も許さない」と述べた。つまり、中国の指導者は「同じ考えを持つ役人の一派」で自らを囲んでいるため、台湾などの重要な問題について「誤った決定をするリスクがますます高くなる」と警告した。この脅威に対抗し、中国の軍事意図を監視するため、蔡局長は台湾が「国際的な友人」、特に米国、英国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドからなる「ファイブアイズ(Five Eyes)」同盟と、リアルタイムの協力関係を系統的に深めていると述べた。

またこれとは別に、米国の国家情報長官アヴリル・ヘインズは、台湾における中国の侵攻において、台湾半導体製造股份有限公司(TSMC)が重大な懸念の原因となると述べた。米国や他の国々は、民間および軍用ハードウェアでの半導体の使用において、圧倒的にTSMCの生産量に依存している。ヘインズ長官によると、中国の軍事侵攻によってTSMCがこれらの半導体を生産できなくなった場合、グローバル経済への影響は「膨大であり、最初の数年間で年間6000億ドルから1兆ドル程度になる可能性がある」という。

(海外ニュース翻訳情報局 樺島万里子 文・翻訳)

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