【米国】マイク・ポンペオ氏:2024年の大統領選に出馬せず

トランプ政権時代のCIA長官であり、国務長官を努めた共和党のマイク・ポンペオ氏が2024年の大統領選の出馬を断念したというニュースです。
しかも、同氏はトランプを暗に批判したとのこと。
トランプ政権時代は蜜月期のように見えましたが、もともとはトランプ氏を批判していた立場の人です。
日本でも話題になった統一教会シンパであるポンペオ氏は、実際は微妙な距離があったのだろうと推測されます。
この記事は、ニューヨーク・タイムズからご紹介いたします。


《引用記事 New York Times

トランプ前政権の高官であったポンペオ氏は、「これは我々にとって適切な時ではない」と語った。しかし、前大統領を支持することはせず、暗に批判した。

マイク・ポンペオ氏は、トランプ政権でCIA長官および国務長官を務めた人物で、共和党の大統領候補指名に立候補するつもりはないと金曜日(14日)に述べた。

「我々は、米国を心から案じている。私がこの1年半、実際には何十年も話してきた問題が非常に重要だと思うが、今回の出馬は我々にとって適切な時ではない」と、ポンペオ氏はFox Newsのブレット・ベイア氏とのインタビューで語った。

ポンペオ氏は、初期の予備選挙を巡るツアーでは、出馬に興味を示していた。同氏は、トランプ前大統領が共和党候補者の初期の世論調査でリードしていることに基づいて決定を下したわけではないと述べた。また、トランプ氏を支持することもせず、暗に批判し、「米国人は、ツイートするだけではなく、議論をする人々に飢えている」と述べた。

「米国民のすべての家族に大切なことを話せる人物を見つけたい。そして、実際に組織を立ち上げ、チームを作り、米国民に提供できる人物を見つけたい。これがトランプ氏ではないだろうが」と付け加えた。

ポンペオ氏は、トランプ政権に参加する前に、カンザス州を代表して下院議員を務めていた。他の共和党員と同様に、彼は2016年の選挙前にトランプ氏を批判的で、「(トランプは)権威主義的な」大統領になると警告した。しかし、トランプ氏がホワイトハウスの座につくと、トランプ氏を強力に支持するようになった。

ポンペオ氏は2017年から2018年にかけてCIA長官を務め、タカ派で攻撃的な姿勢を取った。これがトランプ氏からの称賛を得て、国務長官に昇進するきっかけとなったが、外国の同盟国や多くのアメリカの外交官からは不評であった。辞任後も同様の態度をとり、元国務長官とは異なる形で、バイデン大統領の外交政策を強く批判した。

彼の攻撃的な外交政策は、近年、タカ派の視点から距離を置いている共和党内で、大統領選出馬のための道は益々厳しくなっていた。

また、彼は外交資源を個人的な目的で誤用するなどの倫理的な違反行為を非難された。2021年、国務省の監査官は、ポンペオ氏とその妻が、美容院の予約や愛犬の世話など、他の個人的なタスクを部署のスタッフに依頼していたことが明らかになった。1年前には、ポンペオ氏の要請で監査官のオフィスのリーダーをトランプ氏が解任したが、ポンペオ氏はこれを強く擁護した。

金曜日の発表で、ポンペオ氏は将来の大統領選出馬の可能性を示唆している。

同氏は声明の中で、「この発表に失望する方には申し訳なく思っている。この発表を喜ぶ方には、私は59歳です。もっと適したタイミングがあるかもしれない。」と述べた。

(海外ニュース翻訳情報局 翻訳・文 樺島万里子)

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