【ウクライナ戦争】露が勝利した場合、プーチンは次にNATOのバルト諸国を攻撃する可能性をEC副委員長が警告

By Mariko Kabashima 2022/03/08

欧州委員会のヴァルディス・ドムブロウスキス副委員長がポリティコとのインタビューで、プーチンの行動について語りました。
同氏は、「EUがウクライナを支援しロシアを止めなければ、さらにほかの国でも続く可能性が高い」と語っています。

この興味深いインタビューのポリティコの記事をご紹介します。


《引用記事 ポリティコ 2022/03/07》

ロシアがウクライナで勝利した場合、プーチンはバルトのNATOを攻撃する可能性が高い、とEU副委員長は警告

(原文タイトルママ)


ヴァルディス・ドンブロウスキス氏、 「侵略者へ宥和」 はうまくいっていないと語る。

ロシアのウラジミール・プーチン大統領は、ウクライナで阻止しない限り、リトアニア、ラトビア、エストニアのバルト海諸国で軍事的野心を高め、NATOに挑戦する可能性が高いと、欧州委員会のヴァルディス・ドンブロウスキス副委員長はPOLITICOとのインタビューで警告した。

ソ連で育ち、ラトビアの元首相としての経験があるこの通商担当委員は、ブリュッセルが長年モスクワに対して長年曖昧にしたため、EUはロシアの脅威を真剣に受け止めなければならない、と述べた。

「もし、我々がウクライナを支援しなければ、ウクライナで終わらないだろう。プーチンは、現在、ある種の攻撃的な戦争ムードにあるのは明らかで、残念ながら、この侵略が他の国々で続く可能性が高い」とドンブロウスキス氏。

特にモルドバのことを心配しているかとの質問に対しては、バルト諸国を懸念していると答えた。

「ロシアの攻撃的なレトリックがエスカレートしている。バルト海へのアクセス権を持つベラルーシの利益をロシアが支援していると主張する声明まであり、反バルトのレトリックが増加しているのが見られる。ウクライナでも、反ウクライナのレトリックが増加することから始まっています 」と述べた。

ウクライナ侵攻の次はバルト海諸国がプーチンの標的となる可能性があるという予測は、欧州委員会の一部でプーチンの次の動きに対する警戒感が高まっていることを反映している。ドンブロウスキス副委員長は、以前からロシア大統領の脅威について警告してきた。

ドンブロウスキス氏は、ロシアの核の脅威が深刻であることを認めながらも、ロシアの指導者をなだめることには反対すると警告した。

「問題は、我々がこの脅迫にどの程度屈服しているかということです。なぜならば、それはあらゆるものに対して常に使用できるからです。プーチンは攻撃的な戦争を続けるだろうし、彼はいつもこの脅迫を使うだろう」と述べた。
「これらは以前から学ぶべき教訓だ。侵略者への宥和はうまくいかず、侵略者はあらゆる手段で阻止する必要がある」。

ドンブウスキス氏はプーチンへの外交的な働きかけにも懐疑的だった。
「問題は、それが戦争を止めるという点で何らかの目に見える結果をもたらすのか、あるいは少なくとも停戦あるいは人道回廊を提供するという点でそれがあるのかだ。現在これらは残念ながら実現していません」。

フランスのエマニュエル・マクロン大統領は、最近欧州理事会のシャルル・ミシェル議長とドイツのオラフ・ショルツ首相とも会談し、欧州のプーチン大統領への働きかけで主導的な役割を果たしている。

ラトビアの元首相は、ロシアに対する新たな制裁は数日以内に実現する可能性があると強調した。

(海外ニュース翻訳情報局 樺島万里子 文・翻訳)

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