【英国】英政府:スパイの身元が明らかになる可能性のあるBBCの報道に対し、差し止め請求

By Mariko Kabashima 2021/01/27

これは英国政府の強硬な動きではないでしょうか。

英国政府は、海外で活動する英国諜報部員の身元を明らかにするとされる記事を国の公共放送が放送するのを止めさせようとしています。

このニュースは21日金曜日に英国ロンドンの新聞社The Telegraphが伝えたもので、英国政府は英国放送協会(BBC)に対して、「海外で活動するスパイを特定したとされる」ことを防ぐために差止命令を求めるという異例の措置をとったというものです。

それ以来、BBCと英国政府関係者は、問題の番組に関する漠然とした情報、あるいは差止命令の正確な内容さえも開示することを拒否しています。

しかし、BBCは22日土曜日に、政府が「差止命令を得る目的でBBCに対して手続きを開始した」ことを確認したとしています。
BBCによると、差止命令の目的は、「BBCのニュース記事の発信を阻止すること」とのこと。

BBCの代表者は、記事の大まかなテーマについて情報を提供するよう求められたとき、「現段階ではこれ以上コメントできない」と述べました。

しかし、彼らは、放送局が「そうすることが圧倒的に公共の利益になる」と感じ、それがBBC自身の編集の価値と基準に「完全に一致」しない限り、情報を公開することにこだわることはなかっただろうと強調しました。

一方、英国のスエラ・ブラヴァーマン検事総長の事務所も、BBCに対して「ある申請」がなされたことを確認しました

広報担当者は、「訴訟手続きが進行中のため、これ以上コメントすることは不適切である」と述べています。

裁判は木曜日にロンドンの高等法院で非公開で行われる予定です。

高等法院の判事が同日中に判決を下す可能性もあるようです。

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