【米国】Qアノンのロン・ワトキンス、議会への立候補を表明

By Mariko Kabashima 2021/10/23

２０１６年の大統領選の頃からネットに現れたQアノン。
その創始者といわれるロン・ワトキンスが議会に立候補する意向を示しました。

２０２０年の大統領選挙選でも、トランプはこのワトキンスの陰謀論ツイートをリツイートしたりして、トランプ支持者の中にはQアノン信者が多いです。
そして、共和党にはQアノン議員がいいます。現在、ワトキンスは、対抗馬の民主党議員についての根拠のないデマで誹謗中傷し続けています。

もし、ワトキンスが出馬し、共和党議員として選ばれたとしたら、共和党はもうダメなんじゃないかと思います。

正義を訴えたとしても、人を貶めるデマから始まる正義なんてありません。

そして、わが国日本においても最悪なのは、共和党のこういう側面の事実を隠しながら共和党を良しとする人たちがいて、デマを拡散し歪んだ愛国を訴えていることではないかと思います。

こちらの記事はViceからご紹介します。

《引用記事 VIce　2021/10/15　》　メディアバイアス　きわめて左

Qアノンのロン・ワトキンス、議会への立候補を表明

ワトキンスがアリゾナ州から連邦議会議員に立候補すると発表したことは、陰謀論をベースとしたこのQアノン運動が、共和党とどれほど深く結びついているかを示すさらなる証拠になります。

2022年のQ?

多くの人がQ自身であると信じているQアノン運動で著名な人物であるロン・ワトキンスが書類を提出し、アリゾナ州から議会に立候補する計画を木曜日の夜に発表した。

ワトキンスが立候補すれば、米国での公職選挙に立候補したQアノンの著名人の中では断トツに著名な人物であり、陰謀論をベースとしたQ,アノン運動がいかに現在の共和党と絡み合ってきたかを示すさらなる証拠である。

ワトキンスは、自身のテレグラム・チャンネルに投稿されたビデオの中で、最近アリゾナ州メサのアポロシア教会で牧師のジェフ・ダービンの説教を聞いて、公職選挙に立候補する気になったと述べた。ダービンは右翼の牧師で、中絶をした女性を処刑したいと語っている。

「神様の言葉に従うことが必ずしも簡単な道ではないことが理解しましたが、私たちの信念と建国の理念に従わなければ、国は崩壊します。このようなことは、すぐに止めなければなりません。」とワトキンスは語った。
「それで私は、神を私の羅針盤とし、ワシントンD.C.の沼地に戦いを挑むことを決意しました。私はアリゾナ第一地区の議会に立候補することを正式に発表するためにここにいます。」

今週初め、ワトキンスはアリゾナ州務長官オフィスに、アリゾナ州第1区で民主党下院議員のトム・オハランに対抗して出馬する「Statement of Interest（訳注 ：エッセイ）」を提出した。これは正式な立候補宣言ではないが、投票用紙に載せるための請願署名を集めるために必要な最初のステップである。

ワトキンスは、VICE Newsへの電子メールの中で、立候補することを伝え、アリゾナ州の住民であると主張した。これは正式に投票用紙に名前を記入する場合に必要な条件のひとつである、しかし、ワトキンスは、自分はどこに住んでいるのか、居住権の証明を求められても答えなかった。米国の法律では、候補者がその州を代表するために登録された住所を持っていることだけが要求されており、カーペットバギング（訳注：新しい居住地で成功または地位をえること）はアメリカの政治ではよく行われていることである。

ワトキンスは今週、アリゾナ州に滞在し、共和党の州議会議員候補として本命視されている候補者たちと交流を深めている。ドナルド・トランプ元大統領がアリゾナ州知事に推挙したカリ・レイク氏との写真を掲載し、一緒に食事をしたと述べている。また、来週ラスベガスで開催されるQアノン関連のカンファレンスで、州務長官に立候補しているアリゾナ州議会議員のマーク・フィンチェム氏と一緒に講演する予定である。

ワトキンスは、アリゾナ州司法長官マーク・ブルノビッチ氏の事務所の外で動画を投稿した。ワトキンス氏は、先週から3回にわたって同氏の事務所を訪れ、同氏との面会を試みたが、失敗に終わった。

ワトキンスはテレグラム・ビデオの中で、民主党のオハロラン（O’Halleran）氏を「オフーリガン（O’Hooligan）」と呼んで攻撃している。

「ワシントンDCで最も汚い民主党員を暴露することに決めました。ここにいる皆さんの中には、マリコパ郡第1区を代表する下院議員トム・オハロラン（O’Halleran）をご存知の方もいるでしょう。トム・オフーリガン（O’Hooligan）について公にされていることは、彼がアリゾナ州民の代表としてふさわしくないことを示しています。そして、私がすでに発見したこと、そしてこれから暴露することからも トムはどこの誰を代表するにもふさわしくありません」。

いつものように、ワトキンスは自身のでたらめな主張を裏付ける証拠を何も提供しなかった。

ワトキンスは、Qとしてのみ知られているQアノン運動の匿名のリーダーが2018年初めから更新を独占的に投稿する8 kun (以前は8 chanとして呼ばれていた) というウェブサイトの管理者として長年働いていた。

ワトキンスは、所有者であった父親のジム・ワトキンスのためにサイトを運営した。2人はサイト運営の拠点をフィリピンに置いていたが、ロン・ワトキンスはその後日本に移住した。

ワトキンスは繰り返しQアノンの陰謀への関与を否定してきたが (そしてその存在を否定しようとさえしてきた) 、カレン・ホーバックのHBOドキュメンタリーの最終エピソードで、Qアノンの起源について自らを明らかにした。

2020年の選挙当日、ワトキンスは8kunの管理者を辞任したことを発表し、Qアノンの人物としての知名度を巧みに利用して、右翼ネットワークでインチキ選挙詐欺陰謀のあらゆる側面についての著名なコメンテーターとなり、トランプがTwitterで彼の投稿を繰り返しリツイートするほどになった。

1月6日の暴動でTwitterからバンされて以来、ワトキンスはテレグラムで40万人以上の膨大なフォロワーを獲得し、さまざまな陰謀や嘘を発信している。

ワトキンスは、マリコパ郡での偽の再集計の結果に影響を与えるために活動するだけでなく、時間を見つけては、エイリアンの陰謀サイトを立ち上げたり、トランプが共有したツイートのスクリーンショットからNFT（非代替性トークン）を作成したりしている。その際、トランプがこのキャンペーン申請に関連する同じメールアドレスを使用していた。

エイリアン陰謀サイト：

オハロランは2020年にわずか4％ポイントの差で勝利し、ジョー・バイデンは大統領選挙で2ポイント差でトスアップ地区を制した。アリゾナ州では、他の州と同様に、新しい国勢調査の人口カウントを反映して選挙区線を変更している。

州の独立した選挙区委員会の最初の提言によると、この地区は右傾化する可能性があり、民主党にとって厳しい中間選挙となることが予想される中で、最終的な共和党候補者に勝利のチャンスが与えられることになるという。

（海外ニュース翻訳情報局　樺島万里子　文・翻訳）