【米国:全文翻訳】ホワイトハウス:AUKUSに関する共同首脳声明文

米国と英国・オーストラリアは15日(現地時間)、インド・太平洋地域における新たな3者安保パートナーシップ「オーカス(AUKUS)」の発足に合意し、オーストラリアの原子力潜水艦の保有を支援することにしました。
これについて、米国ホワイトハウスが発表した、共同声明文を全文翻訳しましたのでご紹介します。


《引用 ホワイトハウス 2021/009/15》

AUKUSに関する共同首脳声明

オーストラリア、英国、米国の首脳として、我々の永続的な理想とルールに基づく国際秩序への共通のコミットメントに導かれ、21世紀の課題に対応するため、パートナーとの協力を含め、インド太平洋地域における外交・安全保障・防衛協力を深めることを決意します。この取り組みの一環として、我々は、オーストラリア、英国、米国の3カ国による強化された安全保障パートナーシップ「AUKUS」の創設を発表します。

AUKUSを通じ、両国政府は、長年の継続的な二国間関係を基盤として、それぞれが我が国の安全保障と防衛上の利益を支援する能力を強化します。我々は、より深い情報と技術の共有を促進します。我々は、安全保障・防衛関連の科学技術、産業基盤、サプライチェーンのより深い統合を促進します。特に、安全保障・防衛に関するさまざまな能力についての協力を大幅に深めていきます。

AUKUSの下での最初の取り組みとして、海洋民主主義国としての共通の伝統を認識し、オーストラリア海軍の原子力潜水艦の取得についてオーストラリアを支援するという共通の野心にコミットします。
本日、我々は、この能力を実現するための最適な道筋を模索するため、18ヶ月間にわたる三国間の取り組みに着手します。我々は、オーストラリアの能力を可能な限り早期に運用するため、両国の潜水艦計画を基礎として、米国及び英国からの専門知識を活用します。

オーストラリアの原子力潜水艦の開発は、相互運用性、共通性、相互利益に焦点を当てた3国間の共同事業となります。オーストラリアは、核物質及び技術の不拡散、安全及びセキュリティを確保するため、保障措置、透明性、検証及び会計基準に関する最高基準を遵守することにコミットしています。オーストラリアは、国際原子力機関(IAEA)を含め、非核兵器国としてのすべての義務を履行することに引き続きコミットしています。我々3か国は、世界的な不拡散に関する我々のリーダーシップを維持することに深くコミットしています。

何十年にもわたって築き上げてきたた我々の深い防衛関係を認識しつつ、本日、我々は、共同能力と相互運用性を強化するために、AUKUSの下で更なる3国間の協力に着手しました。この最初の取り組みでは、サイバー能力、人工知能、量子技術、および追加の海底能力に焦点を当てます。

本日我々が立ち上げる取り組みは、インド太平洋地域の平和と安定の維持に役立ちます。70年以上にわたり、オーストラリア、英国、米国は、他の重要な同盟国やパートナーとともに、共通の価値観を守り、安全と繁栄を促進するために協力してきました。今日、AUKUSの設立により、我々はこのビジョンを再確認します。

(海外ニュース翻訳情報局 樺島万里子 翻訳・文)

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