【ロシア】プーチンの北方領土特区構想についてのロシアメディアの報道

 加藤勝信官房長官は6日の記者会見で、ロシアのプーチン大統領北方領土で関税免除の特別地区を創設すると表明したことについて、「ロシア法令を前提に地域の経済開発に関する制度を導入することはわが国の立場と相いれず、遺憾だ」と述べています。

こちらについてロシアのメディアはどう報じているか、ロシア国営メディアのロシア・トゥデイからご紹介します。

なお日本政府の言葉は、ロシアトゥディの報道をそのまま翻訳したものですので、実際の日本語の言葉とは言い回し等が違っています。


《引用記事 ロシア・トゥディ 2021/09/06》

第二次世界大戦の平和条約締結に向けて、モスクワが千島列島への企業移転を呼びかけたことで、ロシアと日本は対立

日本政府は、ロシアの千島列島への新たな経済開発キャンペーンについて、1940年代以降、両国が実質的に戦争状態にあるとされる外交関係を悪化させる危険性があると警告した。

日本の内閣官房長官である加藤勝信氏は、モスクワが発表した太平洋諸島への投資と雇用創出を目的とした計画を非難した。加藤幹事長によると、地域経済を強化するための取り組みは、クリル諸島(千島列島)をめぐる膠着状態を支配する過去の協議に反するものだという。

日本政府のトップ政治家は声明の中で、「我が国は、経済特区の導入が島嶼に関する我々の立場と一致しないと主張しており、共同経済活動が我々の合意を犠牲にして行われるべきではないと考えている」と述べている。

先週、ウラジーミル・プーチン大統領は、ロシア極東の首都ウラジオストクでの演説で、島に移住する企業や起業家に対し、今後10年間、税金を免除するという前代未聞の計画が進行中だと述べた。プーチン大統領は、この措置はロシア企業だけでなく、日本を含む外国企業にも開放されている述べた。この措置を受けるためには、「登録するだけではなく、実際に島で操業する必要がある」と述べた。

第二次世界大戦後、諸島の最南端に位置する4つの島の地位は、日露間で行われてきた和平交渉の難題であった。アナリストたちは、菅義偉首相がこの問題を解決するための約束をすることで、この問題が最終的に解決されるのではないかと期待していたが、昨年9月就任以来、新たな合意はなされていない。ロシアはこの島々を主権のある領土と考えており、昨年可決された憲法改正により、クレムリンは国家のいかなる部分も取り上げることができなくなった。

プーチン大統領は演説の中で、ロシア政府と日本政府の間で技術的な戦争状態を終わらせるための合意がないことは「ナンセンス」であると述べ、双方が二国間関係の強化に熱心であることを強調した。

(海外ニュース翻訳情報局 樺島万里子 文・翻訳)

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