【米中戦争:調査分析】専門家や世論調査によると、米国ではAppleがTikTok戦争に敗北する可能性がある

こういう記事を紹介すると、必ずウチのフォロワーが減ったり、私に批判してくる人がいたり、親中だろうと言って来る人がいてうんざりするんですけど、気持ちのいい意見ばかりではなく、こういう調査の意見も一応知っておく必要が有るのではないでしょうか。
有利に物事を進ませるには、まずは状態を把握する事からと考えています。
ですから、一部の人にとって不愉快な記事も考える材料となるかもですけど、当サイトでは、色々なものを紹介するスタイルをとっているわけなんですね。
その上で選択するのは、ご自身でということなんです。

この専門家による調査結果が発表されたのは、米国のプロジェクト・シンジケートです。
この記事は、シンガポールのザ・ストレーツ・タイムズからご紹介します。

(海外ニュース翻訳情報局 樺島万里子)


《ザ・ストレーツ・タイムズ 2020/08/10》

トランプ政権がTikTokやWeChatを含む中国の人気アプリを禁止すると脅しているにもかかわらず、専門家は「米国はトランプ氏のTikTok戦争で負けるかもしれない」」と警告。

コロンビア大学ビジネス・大学院と国際・公共問題大学院のシャン・ジン・ウェイ教授は、TikTokを「全くのアメリカ人」買い手に安く売却させることは、中国市場で米国企業を危険にさらすだろうと述べた。

プロジェクト・シンジケートが先週木曜日に発表したウェイ教授は意見記事の中で、「もし中国がトランプの(ドナルド米大統領)戦略を模倣し、米国の多国籍企業の一部が国家安全保障上の脅威となる可能性があると証拠を提示せずに主張した場合、中国は「全くの中国人 」買い手に事業を売却せざるを得なくなるかもしれない。」と述べている。

2014年から2016年までアジア開発銀行のチーフエコノミストを務めたウェイ教授は、「中国政府はまだそうしたことはしていませんが、今はリスクが高くなっています。」と付け加えた。

トランプ大統領は先週の木曜日、TikTokのオーナーである中国のIT企業ByteDanceとのアメリカとの取引を45日間禁止する大統領命令を出した。

同大統領令によると、TikTokは米国で1億7500万回以上、世界で10億回以上ダウンロードされており、同アプリはユーザーから「膨大な情報」を自動的に捕捉し、米国の安全保障にリスクをもたらしているという。

中国の大手テック企業テンセントが所有するWeChatにも同様の執行命令が出されている。

トランプ大統領の行動は米国に短期的な利益をもたらすかもしれないが、商取引のルールは言うまでもなく、米国の利益に潜在的なリスクをもたらしたとウェイ教授は述べた。トランプ大統領は基本的に、米国が長年中国を非難してきたことを実行していると述べた。
すなわち、私有財産を尊重せず、証拠もなく有罪を推定し、外国企業の正当な権利を補償もなく侵害し、外国企業が中国で事業を行うことを阻止するために恣意的で不透明な規則を用いている。

「トランプ政権が方針を変え、米国の利益を損ねないようにする時間はまだある。しかし、時計は動いている。」

一方、昨日のグローバルタイムズの記事によると、トランプ氏によるWeChatへの攻撃は、アメリカの巨大テクノロジー企業Appleが、世界の売上げの最大20%を占める中国のユーザーのほとんどを失う原因になるかもしれない。

先週金曜日にオンラインビジネスプラットフォームの雪球(Xueqiu)が開始した調査を引用し、同社はWeChatがAppleのApp Storeから禁止された場合、AppleとWeChatのどちらかを選ぶよう一般の人々に求めた。

85万人以上の回答者のうち約800,900人が、AppleのiOSプラットフォームでWeChatを使用できなければ、Androidフォンに乗り換えると述べた。

業界観測筋によると、もしそうなれば、Appleのハイエンドユーザーの大半が、中国のライバル、ファーウェイに乗り換える可能性が高いという。WeChatはビジネスや決済ツールでもあるため、多くの中国人ユーザーにとって不可欠である。

(海外ニュース翻訳情報局 樺島万里子)

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