何十万もの人々が、バルセロナでカタルーニャの独立に反対し、集結した(動画あり)

スペイでは、6日、カタルーニャの一方的な国民投票を受け、カタルーニャ独立宣言が大きな波紋を呼びました。それから、8日には、その独立に反対する大規模抗議が行われました。9日の欧州債市場では、スペイン国債が値上がりしました。この西側諸国の出来事を、モスクワを拠点とするロシア・トゥディが報じていますので紹介いたします。
post 2017/10/10  7:12

By RT 2017/10/08

何十万もの人々が、スペインからの独立宣言に反対し、日曜にバルセロナ中心部に集結した。集まった人々は、「私はスペイン人です」、「カタルーニャはスペインです」「一緒だから強くなれる」と書かれた旗を振った。

警察によれば、およそ35万人がスペイン州都の街でデモを行ったが、主催者はその数は93万人近くであるとした。

スペインの統一を守るため、「良識を取り戻そう!」というスローガンのもと、市民社会カタルーニャ(SCC)が集会を企画した。

「誰しも、意見を述べる権利があります。今日(まで)、独立に反対する(人たちは)声を上げられなかったという印象があります。今日は、カタルーニャの皆が声を上げることができる素晴らしい日です。」と、バルセロナ在住のフランス人女性はRTに語った。

地域内に政府警察が駐留していることについて聞かれると、その女性は「カタルーニャは、まだスペインだということを忘れることはできません。」と述べ、その手段を正当化した。

スペインの旗を身にまとった別の地元住民は、ラホイ首相はルールに従い、権力を行使すべきと考える。「彼は、政府を預かっているのだから、何かしなければいけません。自治政府から、いくらか権力を取り除かなければなりません。彼らが、ルールに従っていないのですから。」と語った。

日曜日の集会はカタルーニャの人々にとって、街へ繰り出し「我々もスペイン人です。我々のカタルーニャに手を出さないでください。カタルーニャは皆のためにあり、スペインは皆のためにあるのですから。」と語る機会であったと見る人もいた。

「平和を望む人々がここにいます。戦争は望みません。カタルーニャとの衝突も望みません。これが我々の旗です。そして、カタルーニャの旗も我々の旗です。」と、赤と黄色のスペイン国旗を身にまとった男性は言う。「ビバ、スペイン!ビバ、カタルーニャ!」男性は叫び、群衆も歓声を上げ、彼に唱和した。

カタルーニャ全域で220万を超える人々が、先週日曜の国民投票で投票し、うち90パーセントはスペインからの独立に賛成したと見られる。スペインの豊かな地域であるカタルーニャでの、独立を問う国民投票に対する警察の取り締まりにより、800人を超える負傷者が発生し、大規模な抗議活動が行われた。抗議活動では、70万人がバルセロナの街でデモ活動を行い、怒りをあらわにして地元当局への支持を表明した。

国民投票に引き続き、カタルーニャ地域の指導者である、カルラス・プッチダモン氏は、スペイン憲法裁判所での国民投票に対する違法判決にもかかわらず、地元議会に投票結果を発表すると誓約した。裁判所は、それに引き続き、翌週月曜のカタルーニャ州議会開催を差し止めた。その議会の中で、国民投票の結果に言及すると予想されていた。

スペイン首相であるマリアーノ・ラホイ氏は土曜、スペイン大手紙エル・パイスへの単独インタビューで、「スペインが分断されることはなく、国家の統一は保たれます。スペイン国民が考えていることを、我々政府は分かっていると思います。また、政府も何をすべきか分かっていると国民に伝えたいです。」と語った。

「思い切った手段を取らなくてもよいのが理想ですが、そのためには、何らかの調整が必要でしょう。独立宣言という脅しが、一刻も早く撤回されることを望みます。」とラホイ首相は語った。

 

欧州委員会は月曜、国民投票は違法であり、警察の取り締まりはスペインの「内政問題」であるとするスペイン政府の立場を支持した。

これにより、EUに対し偽善という非難の声が上がり、セルビア大統領であるアレクサンダル・ヴチッチ氏は、「カタルーニャの例で、独立を問う国民投票がなぜ無効なのでしょうか。コソボの例では、(2008年セルビアからの)分離独立は国民投票がなくても認められたのに。」と語った。

EUはスペインの国政を支持し、投票に対する暴力的な鎮圧を明確には非難しなかった。

欧州委員会第一副委員長であるフランシス・ティメルマンス氏は、警棒およびゴム弾が投票者や抗議者に使われたことは、EU諸国が法を守るために配備する権利がある「相応の」武力行使であると述べた。

「どの政府にとっても、法の支配を守ることは義務であり、そのためには相応の武力行使が必要になることもあります」とティメルマンス氏は、ストラスブールで行われた欧州議会でのカタルーニャについての議論の中で述べた。 (翻訳 やぶへび)

独立に反対するデモ隊の中には、ファシスト式の敬礼を行ったものもいた。

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