カタルーニャの独立:EUで次に独立の可能性がある地域とは?

この記事では、英国のエクスプレスUKの記事を紹介します。カタルーニャの独立に関して、ヨーロッパ諸国の独立運動についての諸事情が述べられています。
post 2017/10/09 15:13

EXPRESS UK    By VICKIIE OLIPHANT 

カタルーニャは、圧倒的多数がスペインからの独立を支持したが、今や複数の他の地域の分離独立運動が、次の投票箱へと続くかもしれない。

現時点で、100を超える分離独立運動が世界中にある。その中には、フィリピンでの4つ、ミャンマーでの8つ、アフリカでのいくつかの運動も含まれる。

そして、欧州各地にさらに何十とある分離独立運動は、小さな町から地域全体に及び、どれもが、各政権からの、劇的な分離をめぐって争っている

自由を望む理由も、大陸各地で大きく異なるが、言語および文化の違いから、経済的および歴史的な不和といった問題を含んでいる。

シティグループのチーフエコノミスト、ウィレム・ビュイター氏は水曜、CNBCに「地域としての欧州が復活しつつあります」と語った。

ビュイター氏は、「EU諸国の中の非常に多くの国々が、分離独立問題を抱えています。英国、ベルギー、イタリアも然りで、これは珍しい問題ではありません。」と述べている。

イタリアの地域であるロンバルディアおよびヴェネトも、独立を望む地域の一つである。どちらも10月22日に、さらなる自治権を勝ち取ることを目指し、住民投票を計画している

両地域とも、主に経済的な懸念に駆られ、強い分離独立運動が起きている。

しかし、カタルーニャと同様、イタリアの憲法裁判所は、独立を問う国民投票の計画を妨害した。そのため、代わりに市民は中央政府からさらなる自治権を望むかどうかについて問われるだろう。

南チロルもイタリアにあり、この地域は1972年から自治権を持っているが、中央政府に対し、さらなる独立を模索する可能性がある。

南チロル地域の住人510,000人のうち、イタリア語を話すのは、4分の1ほどにとどまり、地域の大多数はドイツ語で会話をする。また、第一次世界大戦の後に併合されたオーストリアとの再統合を望んでいる。

ベルギーでは、明確に異なる共同体、言語、および地域において3つの国に分かれている。

フランデレン地域およびフランドルの人々の共同体は国の北部にあり、ワロン地域として知られる、大部分がフランス語圏の南部地域にある。両地域とも政府からの独立を求め、独自に大規模な運動を行っている。

国の東端にも、ドイツ語圏の第3地域がある。

スコットランドも、英国からの独立を望んでおり、EU離脱投票を行ったブレグジットの後、分離独立運動が再燃している。

そして、(フランスとスペインにまたがる)バスク地方は、カタルーニャでの出来事に細心の注意をもって注目している。ここも、スペイン政府からの自由のために、独自の試みに乗り出す可能性がある。

バスク地方も、独自の言語を持ち、民族主義・独立主義集団であるETAが様々なテロ行為を実行したように、暴力的な分離主義の歴史がある。

ETAとは・・・ユースカーディ・タ・アスカタスナ(Euskadi Ta Askatasuna)、バスク祖国と自由◆バスク地方(スペイン北部、フランス南部)の分離独立を目指すテロ・闘争派

しかし、当局者は2010年に停戦合意し、2011年に無期限停戦となった。

スペイン北部地域のカタルーニャは、10月1日に行われた「違法な」国民投票の後、独立運動家らが、スペインからの独立を勝ち取ろうとしていることが発覚した。

カタルーニャは、近代スペインが誕生した1700年代までは、独自の言語、法律および習慣を持つイベリア半島の独立した地域だった。

しかし現在、運動家らは独立回帰を望んでおり、何千人もの住人が、論争の的となった投票を行った。

カタルーニャの指導者は、禁止された国民投票を行った後、一方的にスペインからの独立を宣言する計画である。EU加盟国を断裂へと向かわせ、その国に根付いたばかりの民主主義の基盤を脅かしている。

しかし、木曜にスペイン憲法裁判所は、翌週月曜に予定されていたカタルーニャ州議会開催を差し止めた。議会では、現地指導者らが、分離独立について同意すると予想されていた。

スペイン機動隊は、日曜に行われた国民投票への有権者に警棒やゴム弾を使った。そのことが世界的な批判を招き、スペインは数十年来で最大の憲法の危機へと傾いている。

(翻訳者 やぶへび)

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