【米国】トランプ政権、対イラク制裁案の草案作成を開始 

議会での米軍駐留決議を受けて、イラク政府とトランプ政権がどのように進むのかは不透明です。
米国防総省のエスパー国防長官は、米軍のイラク撤退を否定しました。

インターネット上で拡散された書簡は、そうではないことを示唆してて、当サイトは、ザ・ヒルの記事と問題の書簡を翻訳しましたのでご紹介します。

引用記事 ザ・ヒル  2019/01/06

トランプ政権、対イラク制裁案の草案作成を開始

トランプ大統領が、イラクが米軍を撤退させた場合に制裁措置を発動すると警告したことを受けて、政府高官らがイラクに対する経済制裁の検討を始めたと伝えられている。

ワシントンポスト紙は、3人の当局者の説明を引用して、制裁の可能性に関する協議は準備段階にあると報じた。
経済制裁については 「最終的な結論は出ていない」 と強調した。ある高官は、イラクが米軍のイラクからの撤退要求を実行に移すかどうかを見極めるため、「少なくともしばらくの間」待つと述べた。

財務省とホワイトハウスは、前向きに米国が数十億ドルの支援を行っている同盟国であるイラクに対する制裁措置を調整するという。

ザ・ヒルへのコメントを求めたが、ホワイトハウスと財務省からは直ちに回答が得られなかった。

ISIS掃討作戦の一環として、数千人の米軍がイラクに駐留している。

トランプはイラク議会の決議を激しく非難した。日曜日の大統領専用機での記者会見で、米軍の撤退が「友好的な」方法で始められなければ、米国は「今まで見たこともないような制裁を課す」と述べた。

「もし敵意があったり、不適切だと思われることをしたら、イラクに制裁を加えるつもりです、イラクに対して非常に大きな制裁を。」とトランプは付け加えた。

議会での米軍駐留決議を受けて、イラク政府とトランプ政権がどのように進むのかは不透明だ。

米国防総省のエスパー国防長官は、米軍のイラク撤退を否定した。インターネット上で拡散された書簡は、そうではないことを示唆していた。

マーク・ミリー統合参謀本部議長は、「その書簡は草稿で間違いで、署名もなく公開されるべきではなかった。」と述べた。「言葉遣いが粗く、暗に撤回を意味している。そんなことはありえない。」


そして、その問題の書簡はこちら。

sLTG アブドゥル・アミール
バグダッド合同作戦副司令官
イラク国防省


イラク国防省閣下、イラク共和国の主権を十分に尊重し、イラク議会と首相の要請に基づき、CJTF-OIRは向こう数日、数週間で部隊を再配備に備えて部隊を移転する予定です。

ここの任務を実行するため、有志連合はイラクからの撤収が安全かつ効率良い方法で確実に行われるよう、一部の措置を講じる必要があります。

この期間中、バグダッドの国際空域(IZ)内外のヘリコプターの移動が増加します。このトラフィックの増加には、CH-47、UH-60、およびAH-64セキュリティエスコートヘリコプターが含まれます。

有志連合は、公衆の混乱を最小限に抑え、緩和するために適切な措置を講じます。
さらに、これらの作戦は暗い時間帯に実施され、より多くの有志連合がIZに組み込まれる可能性があるという認識を減らすのに役立ちます。

この次の運用フェーズの実施を開始するにあたり、我々の友情とパートナーシップの価値を改めて表明したいと思います。われわれに出国を命じた貴国の独立した決定を尊重します。

よろしくお願い申し上げます。

ウィリアム・H・シーリーⅢ
アメリカ海兵隊准将
TF-イラク司令官



この書簡の信憑性は、米軍筋によってワシントンポスト紙に確認されました。また、イラク軍筋は、ロイターAFP通信に対し信ぴょう性をみとめています。
しかしながら、この書簡の写真には署名はみあたりません。

陸軍広報官のリック・ディクソン氏はTwitterで、「この書簡は、イラク広報特別委員会によって公式かつ正確であると確認されている。フェイクだと言う人が多いが、そうではない。」とツイートしました。
しかし、そして数分後、このツイートは削除されました。

(H/T Washington Examiner)

(海外ニュース翻訳情報局 樺島万里子)

※ 無断転載厳禁

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