【中英関係:香港】行方不明の英国領事館員の家族が中国メディアの「でっち上げ 」報道を全否定

引用記事 ザ・ストレーツ・タイムズ 2019/08/23>   (シンガポールメディア)

北京(AFP): 香港にある英国領事館の職員の家族は、「売春婦を訪問したため中国本土で拘束された」とする中国国営メディアの「でっち上げ」報道を全否定した。

サイモン・チェン氏は、8月8日に半自治の都市から深圳を訪れた後に行方不明となった。ロンドンの外務省は、それ以来英国当局者も親族も同氏と話すことができないと述べた。

中国国営のタブロイド紙であるグローバルタイムズは、中国と香港の国境に位置する深センの警察の言葉を引用し、彼が「売春婦を勧誘していた」ために拘束されたと報じた。

しかし、チェン氏の家族が管理するフェイスブックのページでは、この報道を全否定。

同コメントは、「これは売春を勧誘するというでっち上げされた犯罪です。誰もが冗談だと思うでしょう」としている。

(8月22日)水曜日、中国政府は、深センの英国領事館職員が、治安法に違反したとして警察に「罰として15日間行政拘禁される」されたことを確認した。

中国外務省のスポークスマン耿爽(こうそう)氏は、「はっきりさせておきますが、この職員は香港市民で、英国市民ではありません。また、中国人でもあります。」と述べた。

グローバルタイムズによると、チェン氏はこの犯罪容疑で最長15日間拘禁され、最高5,000元(S$977)の罰金を科せられる可能性がある。

金曜日の社説で、このタブロイド紙は、警察が彼の家族に連絡を取らなかったのはチェン氏の要請によるものであり、「イギリスの外務省とメディアが大々的に宣伝していたおかげで、今回の事件は完全に明るみに出た。」と述べている。

チェン氏は8月8日に高速列車で戻る途中で、税関を通過しようとしていたガールフレンドにメッセージを送った。

それ以来同氏の消息は不明である。

家族は深センで弁護士を雇い、拘禁された男を見つけられず、話もできなかったという。

深センの警察当局からはAFPの質問に対するコメントを得られなかった。

英国外務省のスポークスマンは木曜日の声明で、次のように述べた。
「サイモン氏の事件に関するさらなる情報を早急に求める。」

今回の事件は、香港を三か月間にわたって弾圧してきた民主化を求める抗議行動を、中国政府がロンドンの「干渉」と呼ぶ事態をめぐり、英中関係が緊張する中で起きた。

中国は1997年に英国から中国に返還された後、言論の自由、インターネットへの自由なアクセス、独立した司法制度など、半自治地域の自由を尊重すると約束したが、抗議者たちはこれらの権利が侵害されていると述べている。

中国当局は、デモ後、一部の乗客の携帯電話や機器でデモの写真を確認するなど、国境での検査を強化している。

中国政府は過去に、外交上の争いが続いている中で外国人を拘束したり、反体制派や政治活動家らを性犯罪で告発したりして、批判にさらされてきた。

(海外ニュース翻訳情報局)

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