【英国:米中貿易戦争】F-35の部品を製造する中国企業?! 「発見」を恥だとすることが、 「ファーウェイのスパイ行為」 へのヒステリーをさらに悪化させる

RT  2019/06/15>

中国企業に対するバッシングが日に日に激しくなっています。今や世界の製品は、サプライチェーンで製造されており、その中でも中国企業に頼らざるをえない状況であることも事実です。今後、中国製品を各国が全てボイコットしたとしても、中国国内の14億人もの消費者のマーケットがある限り、中国企業が潰れることはないでしょう。
ロシア・トゥディが、国防関係の物資についてのサプライチェーンについて報じていますのでご紹介します。


RT  2019/06/15>

中国企業がF-35ジェットの回路基板を製造していたことが発覚した後、英国国防省は 「心配することはない」 と主張した。中国のスパイをめぐる騒動はますますばかげたものになっている。

エクセプションPCB社は、英国グロスターシャーに本拠を置く中国企業で、これまでで最も高価な兵器システムである『F-35ジョイント・ストライク・ファイター』のエンジン、照明、燃料、ナビゲーション・システムを制御する回路基板を製造している。

英国国防省は、同社が防衛産業の確立されたサプライヤーあると主張し、何カ月にもわたって中国のスパイ活動の物語を激しく非難し、「リスクは全くない」と主張していた。英国のメディアや政治家はこの「衝撃的な啓示」に憤慨している。

英国保守党の元国防相のジェラルド・ハワース氏はテレグラフ紙に対し、「我々は中国の役割について完全かつ完全に無知だったが、ようやく国民が目覚め始めた」と述べ、中国の機密防衛プログラムへの関与に懸念を表明した。

「驚くべきことだと思う」と、保守党議員で陸軍予備兵のボブ・シーリーはスカイニュースに語った。「問題はこれが悪いのかということではない。しかし、問題はそれがどれだけ悪いのかということだ」

エクセプションPCBは2013年にShenzhen Fastprint(興森快捷電路科技)によって買収されたが、中国での所有権を隠したことはなく、ユーロファイタータイフーン戦闘機やアパッチ攻撃ヘリコプターなどの機密プログラムにも関わってきた。

同社の取締役はスカイニュースに対し、エクセプションと中国の所有者との間には「ファイアウォールの設定をクリアする」とあり、同社はベア回路基板しか製造しておらず、追加の電子情報は提供されていないと述べた。

しかし、ロッキードマーチン社は、回路基板を「F-35の全ての部品と同様に」「製造の各段階で繰り返し検査している」とスカイニュースに伝えた。

ロッキード社は、「エクセプションPCBには、機密プログラム情報への可視性やアクセスはなく、プログラム内での最小限の役割に関連するリスクはない」とし、「将来的に、エクセプションPCBが未承認の供給元であると判断された場合、代替供給源がある」と述べた。

米軍がF-35のサプライチェーンへの中国の関与を隠すのは今回が初めてではない。米国防総省は2014年、コスト超過に陥っている同プログラムをスケジュール通りに進めるため、中国製部品の使用禁止を複数回にわたって撤回するよう求めた。

納入業者のノースロップ・グラマン社とハネウェル者はいずれも、中国製のマグネットを飛行機のレーダーシステムと着陸装置に使用することを許可されたが、これは国防総省が、このプロジェクトがさらに遅れた場合、資金調達に必要な外国からの注文が減少することを懸念したためであり、最終的には、「手違い」が「認識しつつ故意に」されたかどうかについて、政府説明責任局(GAO)による調査が行われることになった。

米英両国の防衛省が中国製部品を利用していないことは、ファーウェイのスパイ疑惑をめぐるパニックを疑問視させるに違いない。

米国は、ファーウェイが米国の通信会社と取引することを禁止し、ファーウェイや他の中国の技術系企業が欧州全域でブラックリストに載るよう、協調して取り組み、英国をファイブアイズの情報共有ネットワークから締め出すと脅しているが、その理由は、中国の企業が米国の5Gネットワークの周辺機器への入札を許可されるかもしれないという示唆にすぎない。

ファーウェイの技術が中国政府のバックドアになっているとの懸念から、ドイツも情報共有の縮小を迫られている。

しかし、最高機密の装備を製造している別の中国企業は問題ない。

ファーウェイの最高セキュリティ責任者であるジョン・サフォーク氏によると、これは実際には米国がファーウェイ製機器のセキュリティリスクをまったく懸念していないためだという。彼らが恐れているのは、技術開発とグローバルな通信ネットワークの管理の両方における競争である。

サフォーク教授が何度も指摘したように、米国の技術は全世界を覆うために兵器化された。また、競合他社には優しくはない。

(海外ニュース翻訳情報局 樺島万里子)

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