【英国レポート第4弾:EU離脱】EU離脱を巡る英議会の茶番、2つの文明のタイタニック級の衝突(映像ドキュメンタリー)

英国現地より、当サイト独自レポート第4弾!

Post by   Eshet Chayil ーONTiB Contributor 2019/03/30 11:25 JST

EU離脱を巡る英議会の茶番、2つの文明のタイタニック級の衝突(映像ドキュメンタリー)】国民投票の結果を反故にしようと画策する議員らの罪は「背信行為」か「国家反逆」かーー?!

 英国の欧州連合(EU)離脱は、法定離脱日の3日前というギリギリの27日夜になって英議会が4月以降に延期することを決めましたが、今日29日は元々の離脱日です。英国会議事堂前のパーラメント・スクエアには、超党派の強硬離脱派「リーブ・ミーンズ・ミーンズ(LML)」が民意の速やかな遂行を求めるデモ行進の最終地点として結集する予定なほか、議事堂から徒歩5分の場所にあるエマニュエル・センターでは朝9時半から夜7時半まで終日の祈祷会が行われます。

 リスボン条約第50条が定める離脱交渉の期間2年間をすっかり使い切った訳ですが、離脱の先行きは依然として不透明なまま。「2度目の国民投票」や「関税同盟への残留」「離脱撤回」といった内容を含む8つの選択肢の「示唆的投票」はいずれも過半数には至らず、いかに英下院議会が分断しているかを鮮明にしただけの情けない結果となりました。

 「協定なき離脱」なら離脱日は4月12日となりますが、議員らの拒否反応は強い。メイ首相案が可決されれば5月22日だが、三度目の採決を議長が容認するか、採決しても可決される見通しはあるのかーー。混沌とした状況が続くなか、2年に及ぶ長期の延期説が再燃。事実上のブレクジット撤回になるとの見方から、自由民主主義そのものに対する危機感が一層深まっています。

 英国レポート第4弾の今回は、英北東部ヨークシャー出身の実業家でコラムニストのニコラス・シズキラー氏が急きょ制作した、「ブレクジットの裏切りーー。『背信行為』か『国家反逆罪』か?」という短篇ドキュメンタリーをご紹介します。

 自由民主主義に攻撃を仕掛けているのは、大量の移民受け入れに貪欲な「多文化共存=東方拡大」を掲げるEUの非民主的な官僚主義と、それに迎合する左派系のグローバル経済社会の盲信者たちという鋭い視点です。相容れない「二つの文明がタイタニック級の衝突」を起こしているというものです。

 こうした分析や見識は、英欧の大手メディア然り、日本のマスコミもあまり取り上げません。しかし、昨年12月に改正入管法を可決している日本にとって、大量移民の流入による社会や経済の激変は、もはや絵空事ではありません。世界最古の歴史を誇る英議会制民主主義をここまで貶めた「文明の衝突」が、近い将来に日本でも現実となる可能性は十分あります。シズキラー氏制作の映像と共に是非ご一考ください。

ニコラス・シズキラー氏 制作・出演

2019年3月

 「歴史から学ばない者は、歴史上の過ちを再び犯す」(スペインの哲学者ジョージ・サンタヤーナの名言)。

 シズキラー氏:北ヨークシャー州にあるマルトン。この町は今も、昔ながらの食物関連の市場で賑っています。私が立っている場所の数ヤード向こうには、月1回割合で、農家の人たちが(牛や羊、鶏などの)家畜を売りにやって来る独特の生畜市場があります。1957年のローマ条約調印にまで設立の歴史を辿る、欧州経済協同体(EEC)が目指したもの。それは、この食品製品や共通した農業政策でした。

 今から約64年前のこと、欧州の共同体への是非を問う英国の初の国民投票あ行われた1975年当時、私は最も若年の有権者でした。議論の焦点は、商業、貿易、食品、価格、単一市場。第二次世界大戦後30年が経っていた当時も、人々のなかには、2度と戦争の悲劇を欧州の地に起こしたくないという意識もありました。… しかし、もしも、共同体という欧州の超国家的な国際機関に秘められた目的、つまり表向きの大義名分とは違う伏線があることを人々が知らされていたなら、英国がヨーロッパ合衆国の辺境に位置する一属州になり下がってしまうことが分かっていたなら、英国がEECに加盟することは決してなかったでしょう。主権国家の権利を委譲することなどは全く考えられないことなのです。

 私はヨークシャー生まれです。父は連合軍側について闘ったポーランド人兵士で、戦争終了前にイギリスに赴任してきました。父のように、連合軍の大義のため、命をかけて戦った兵士らは戦後もこの地に留まることが許されました。ヨークシャー州出身の母と出会い、結婚して落ち着いたのでした。1950年代の英国は戦後の緊縮財政で食料配給制度も残っていましたが、楽観的な時代でもありました。2度と欧州を焼け野原にしないとの誓いのもと、後世のために、より良い社会の構築を目指していた時期でもあります。

 かくして戦後70年間、英国は世界の様々な地域からの移民を積極的に受け入れてきました。アフリカ出身者を含むカリブ海地域やアジア、そして、私の父のように東欧から、と言った具合です。彼らは一つの共通の目的を持っていました。それは、勤勉であり、その地に根をおろし、家族を育むことであり、この国が持つ自由な民主制にあっての繁栄という価値観に対する憧れから、その価値観を共有する者として社会に同化してゆくということでした。

 英国が持つ自由な価値観の根底にあるもの、それが「(ユダヤ教やキリスト教の教えを基幹とした)ジュデオ・クリスチャン」の信仰や道徳心であることは、歴史的にも反論の余地のない事実です。英国を代表する企業や機関、慈善団体、法の支配に基づく社会秩序や、立法府や行政のあり方は全て、そのユダヤ教とキリスト教の信仰に基づいているのです。私たちが歴史のなかで徐々に獲得してきた、私たちの民主的な権利は、その権利を行使することで、政府そのものや、政府の政策を転換させることができます。これは、他の欧州各国で見られたような血生臭い革命的から英国を守るという、安全弁の役割を果たしてきました。

 グラマースクール(選抜制の中高教育機関)から大学まで、質の高い公共教育を無償で受けられるという素晴らしい時代の恩恵を、私は受けました。「揺り籠から墓場まで」と言われた手厚い社会福祉や医療の制度は、すべての英国民に与えられた権利でした。私たちの世代が享受した、これらの恩恵は、その後の世代に受け継がれるべき恩恵でもあり、英国の歴史や、その中で払われてきた犠牲のうえに成り立っています。

 公共教育が衰退してしまった現在において、憂うべきは、青少年たちの歴史的経緯に関する理解や洞察力が低いことです。実に多くの人たちが、私たちの生得権(birthright)でもある民主的権利は今や、剥奪される寸前のギリギリの状態にあることを理解していません。

 故エノク・パウエル保守党議員が行った1968年の有名な演説「Rivers of Blood(血の河)」は、移民敗訴を訴えて保守党分離を引き起こしたと誤解されていますが、実のところ、先見の明のある質の高い内容だったのです。パウエルは12ヶ国語を操るほど語学の才能に秀でており、5才でラテン語を話した。英国史上で最年少の教授、英陸軍では最年少の准将でした。

 そんな彼がこの、預言的とも言える警鐘を英国民に鳴らしたのは1976年12月でした。

 故パウエル議員:「英国民は、我々が欧州経済共同体(EEC)に加盟した時にされたこと、議会制民主政治による自己統治という相続すべき権利を騙し取られた、その時よりも、さらに図太く、さらに露骨で、まったく恥知らずな欺まんの餌食となろうとしている。しかし、欺まんの手法は前回と同じであるから、人々が同じ過ちを繰り返さず、正しく忠告する者の言葉に耳を傾けると期待する次第である」。

 (英国をEU離脱に向けて率いた象徴的な存在である)ナイジェル・ファラージ前イギリス独立党=UKIP党首は、パウエルについてこう語っています。

 ファラージ前UKIP党首:「パウエルは英国初の欧州懐疑派。EUの狙いは、単一市場という経済的なものに留まらない、政治統合のプロジェクトであることを見透かした最初の政治家です。1974年2月の英総選挙に出馬しないとパウエルが表明したのは驚きでした。首相の座に手が届く場所にいる人物が出馬しないとは到底考えられませんでした。総選挙の2日前、英中部の工業都市バーミンガムのシティホールを予約し、そこで演説したパウエルは、あろうことか、政敵の労働党に投票するよう進めたのです。私の両親は腰を抜かしました。保守党議員の選り抜き、しかも陸軍准将である、英政界でも一際、注目された右派が、社会主義の労働党に投票せよとは一体どうしたことか?!」

 ファラージ前UKIP党首:「その心は明解でした。単一市場の加盟国としてあり続けることの是非を国民投票にかけるという方針を、労働党が掲げていたからです。パウエルは基本的な理念に忠実だったわけです。この公演では印象的な一幕がありました。会場の後部席から男性がパウエルに向かって叫んだ時です。『おまえは(主イエスを欺いた)ユダか?』。パウエルはその男性を見つめ、『いや、違う。ユダはカネで雇われた。私は犠牲を払っているのだ』」。

 シズキラー氏:あれから40年。英国の主権国家として権利の移譲は続きました。マーストリヒト条約やリスボン条約の締結では、これがさらに加速。欧州憲法の明文化する企だては、2004年6月にまで遡ります。フランスとオランダの国民投票法で同憲法条約の批准が拒否されたのを受け、イギリスは国民投票を諦めました。が、その約2年後。欧州憲法で定められるはずであった(EUの機構や権限の定義、目的と価値などの)内容はリスボン条約として蘇生された。リスボン条約の文言は、欧州憲法の文言と同様に、主権国家にとっては脅威となるものでした。トニー・ブレア労働党前首相の後継者となったゴードン・ブラウン首相(当日)は、就任直後の一連の決断事項の一つとして、ブレア氏が公約にしていた、リスボン条約を批准するかの是非を問う国民投票の実施を反故にしてしまった。

 アイルランド共和国で実施された国民投票の結果は「反対53%、賛成47%」。(本来なら絶対的な結果を持つはずが)あろうことか、アイルランドの国民が間違いを犯した、という扱われ方をした。EUのエリート官僚らはその後、リーマン・ショックの余韻が残る2008年、アイルランドに対し、2度目の国民投票実施を迫った。(経済危機はの荒波は1国では乗り切れないと思い知らされ)「正しい」回答が出せるとの読みだった。

 英国が直面する状況に、酷似してませんか?

 2016年のブレクジット・キャンペーンにおいて、英労働党を離れ、尊敬党党首となったジョージ・ギャロウェイ下院議員(当時)の言葉を紹介しましょう。

 ギャロウェイ前下院議員:「ナイジェル(ファラージ)と私は、意見が合うことは殆どありません。でも、一つの点で意見が合致しました。最も重要なことです。今この時だけではなく、このホールに居る皆さんや英国のすべの国民の将来を左右する問題です。それは、英国が、独立した、主権を持った、民主国家であるべきという点で、EUから離脱は至上命題であることです」。

 故パウエル保守党議員:「彼ら(EU官僚)の意向として、英国が世界の自由貿易の枠組みのなかで、輸入国として、また輸出国として再生することを許可することなぞ絶対にありえない。一つの独立した主権国家としての英国の存亡という問題なのです。食品価格や共通の農業政策というのは、英国が一つの固有の国家から、(欧州という超国家機構の)属州に成り下がることを象徴的することでもあり、見本でもあるのです。私たちは、脅されているのですよ。自由を明け渡さなければ、食糧を自分たちで需給することはできない、と。(1975年の国民投票で)トンデモナイ過ちを犯したけれど、再起不能ではないと我が国の有権者に教えられた教訓は、どんなに小さなことも、逆に大きなことでも、主権を持った自治国家として生きる以外には、英国民が耐えられる未来はないということです」。

 (中略)

 シズキラー氏:EU残留の是非を問う2016年の国民投票は英国政治史上でも類まれな一大行事でした。(投票日直前まで英経済の下振れ懸念やオバマ米大統領の「EUから離脱したら、英国は通商交渉の列の最後尾になる」との内政干渉に動いたにも関わらず)1700万人を超える人々が「EU残留」に断固として反対を突き付けたのです。問題は、民意を代表する議員らの73%が「EU残留」派である点でしょう。(英EU離脱法が成立してからの)この2年間は、先行き不安を高める経済予測や偽りの情報戦が繰り広げられました。私たちが選んだ政府が、選挙という国民の審判を受けていない欧州委員会の官僚や役人とグルになって、英国民から独立した主権国家として再生する機会を奪ってしまおうと画策してきたのです。

 故パウエル保守党議員:「愚か者でなければ、誰が、こんなことを真剣に予測しただろうか?それぞれの国家に、すでに有権者が直接、代表者を選ぶという直接民主制の法治国家としての機能が備わっている場合、それぞれの加盟国に存在する民主的に選出された(行政や立法の)機関が、欧州議会や欧州委員会、欧州理事会という、枝をどんどん伸ばす超国家的な大木の陰で、萎縮したり、干上がってしまうとはーー」。

 「大きな違いは、国であるか、属州であるかだ。自治権を持ち合わせるか、服従するのかの違いと言える。そのどちらを選ぶか、モラル面や法制面からの制約はなく、選択を変える余地はまだ残っています。その選択は今まさに国会で、あなたがたの代表者である議員が行なおうとしていることです。今なら、まだ間に合います。もしも議員たちの投票姿勢があなたの価値観と異なるようなら、あなたがたは議員を罰する力を持っています。あなたがたはそれを伝えねばなりません。そして、今やらないとダメです」。

 「政治家は誰ひとりとして、国から失われてしまった精神や、地に堕ちたプライド、品格を回復することはできません。政治家にできること、それは、その精神がまだ存在している間に、プライドや品格が消沈しているだけで、まだ絶滅していない時に、主権国家としての確固たる意志表示をするときが来たと、その気運がある時に示すことです」。

 トニー・ベン前労働党議員(1975年当時):「アメリカ合衆国の北の辺境に位置するカナダが、いま私たちが英国でしている議論を採用したなら、彼らは、とうの昔にアメリカ合衆国の属州になったことでしょう。私たちは本当に長い間、苦労してきたのです。主権を有する国民が、選挙を通して、国民を代表して立法権を行使する国会議員を、雇ったり、解雇したりする仕組みのことです。実に何世紀にも渡る長い時間をかけて勝ちとったものなのです」。

 「選挙による代表者選出の権利を私たちが手放し、政策に対する国民の審判を投票箱から学ぶ能力を放棄するなら、つまり、労働党政府を与党の座から引きずり降ろし、新しい政府を成立させたり、保守党政府を解任して、新たな政府を選ぶという国民に帰属する自治権を放棄してしまう日、そんな日がやって来たら、いま私たちが信じ出ている英国で最も価値のあるものをすべて破壊するでしょう。周りにいる人たち(欧州各国)とは良い関係を構築してゆきたいが、私は自分で自分のことを決めたい。ポイントはそこです」。

 「英南西部の都市ブリストルの人々は、25年以上に渡り、私を議会に送っている。彼らが私をお払い箱にするか、議員として再選出する力を持っているからこそ、私は彼らの声に耳を傾けなければならないのです。一方の(立法権を独占する)欧州委員会はどうでしょうか?欧州委の官僚たちは選挙で選ばれたわけではなく、選挙による自然淘汰という民主政治の鉄則から除外されています。だから欧州委員会の官僚が英国民の声を政策に反映させる必要はないわけです」。

 「大陸欧州における民主主義の伝統は、私たちのものとは異なります。30年前、ドイツはヒトラーの独裁体制下にあり、イタリアはムッソリーニの圧政下でした。フランスは歴史的にも革命と反革命、クーデターの繰り返しでした。私たちは違います。国民に究極的な主権を与えるため、何世紀にも渡って、民主化の戦いを続けてきたのです。

 「欧州の政治統合に伴う代償がないとは、誰ひとりとして言いません。そして、その代償を払うのは、有権者です。将来的に、選挙で選出された代表者が、欧州の共通農業政策や地域政策を変えようとしても、過去の政府が採択した政策を変えることはできません。それは、別の国の民主的に選ばれた政府であっても同様です」。

 シズキラー氏:テレーサ・メイと彼女の無能な閣僚や政府担当者は、英国がEUから整然と威厳を持って離脱をする交渉で失敗しました。かつての偉大な交易国である英国が、国際社会のお笑い種となったのは恥ずかしいことです。打ち切ることができない交渉なぞ、真の交渉ではありません。ウェストミンスターとブリュッセルの間を何度も往復するメイ首相の姿は、降伏条件でも探っているかのようでした。

 では、一体、何が起こっているのでしょうか?

 洞察力に長けた著作家であり、放送ジャーナリスト、記者、政治評論家のメラニー・フィリップス氏はこう指摘します。

 「異なる二つの文明が、タイタニック級の衝突を起こしているのです。二つの互いに対立する世界観がその背景にあります」。

 シズキラー氏:まず第一の文明は、個別で独特な歴史に基づいた西洋の主権国家を守ろうとしています。その文化や言語、宗教、倫理観を下支えするのは、ヘブライ語で書かれた旧約聖書(ユダヤ経典タナハ)と新約聖書から成るキリスト教の教えです。民主的な選挙で選出された主権を持った議会を通して制定された法律も、国家固有のアイデンティティを表していると言えます。

 第二の文明は、こうした第一の文明の特徴を全て破壊し、「ニュー・ワールド・オーダー(新しい世界秩序)」に置き換えることを望んでいます。西洋の主権国家は新しい世界秩序の下で、超国家の法律や機関によって取って代わられます。国の境界線は消され、聖書の道徳倫理観は特にアイデンティティ・ポリティクス(政治)、多文化主義、道徳的相対主義といったイデオロギーに置き換えられてゆきます。

 牧師の娘であるテレーサメイは、妥協できる点を必死に探しました。しかし、この二つの対立するイデオロギーの間に妥協できる点はないのです。簡単に言えば、片方が相手方のもう一方を撲滅する必要があるのです。

 イギリスの政治指導者がなんと哀れで弱いと映ることでしょうか。私たちの第二次世界大戦中のリーダー、ウィンストン・チャーチル首相(当時)がこのように国を当惑させると想像できましょうか?

 EU離脱の遂行すること。多くの有権者にとって、それは移民流入や人種、宗教といった問題が最重要なのではありません。島国である英国で先祖たちが長年かけて培ってきた権利と自由を取り戻すこと、その1点に尽きます。そして、その権利と自由を、矮小化せず、私たちの子供達、孫の世代に引き継ぎ渡してゆくことです。

 EU離脱、残留のどちらに投票したかに関わらず、この2年間は、私たちが選んだ政府と政治家エリート層が私利私欲ばかりを優先させており、英国の有権者の信頼にもはや値しないことを証明しました。

 英国が独立性と自由を取り戻す形でのEU離脱が実施できなければ、この国の全ての政治家層は次の総選挙で旋風に吹き飛ばされるだろう。旧来の2大政党制も歴史書のなかのことになるだろう。さて、議員らが犯しているのはどちらだろう。背信行為か、反逆かーー。

 裏切り(Treachery)とは、背信行為、非忠信、不実、信頼の侵害、二枚舌、欺まん、嘘つきの心、2重取り引き、信用するに値しない特性、と定義されています。

 反逆(Treason)は、自国に忠誠心を見せず、特に、敵を助けたり、自国政府を転覆させようとする犯罪を指す。

 英南西部の北サマセット州選出ジェイカブ・リースモグ保守党下院議員:「離脱を遅らせることは、離脱を阻止するための策略の一環。延期に賛成している議員はそもそも残留派の人々である。1740万を超える有権者の賛成票で形成された民意を反故にする動きだ。

 シズキラー氏:英EU離脱日(29日)前の最後の土曜日。マルトンの市場で業者たちが屋台の片付けに勤しむ頃、町の広場に掲げられた英国旗ユニオン・ジャックがだらりと垂れ、色褪せて、ぶら下がる様子はあまりに象徴的だった。

 人々が出すべき答えは、超国家の政治エリート層、選挙で選ばれていない欧州委員会の官僚たち、グローバリスト(グローバル経済社会の信奉者)に、彼らに飼いならされた放送局と言った、私たちの背後で笑っている彼らが、民主的な意志を蔑ろにするのを許すのかーー?

 メラニー・フィリップス氏:「第二次大戦時にウィンストン・チャーチルの指導力がなければ、イギリスはナチスに破れていたでしょう。英国には今、大胆なリーダーシップが欠如しています。(古代エジプト王の元からイスラエルの民が脱出した出エジプト記さながらに)ブリュッセルのファラオのもとから、堂々と行進してEUから出てくる勇気を、議員に与える人物が。しかし、人々はその勇気があります」。

 シズキラー氏:ブレクジットを救うには、現代の奇跡が必要かもしれません。(ユダヤ・キリスト教を軸にした)西洋的価値観を救うという壮大な戦いに、英国が参加するという一縷のチャンスでもあります。

 私たちの生涯で、これほど深刻な問題はありません。ブレクジットに関する問いの答えは、すべての英国民の未来を形成します。私たちの小さな島国は、非民主的な暴政や奴隷化の波に屈することがない防波堤であることを再び証明します。

 神よ、英国を救いたまえ。

(海外ニュース翻訳情報局 序文:映像翻訳 えせとかいる)

この記事が気に入ったらシェアをお願いします。