【南アフリカ:政情】南アフリカの過激左翼政党、経済的開放の戦士(EFF)、当選すれば「すべての鉱山・鉱物資源の国有化 」を宣言

南アフリカの白人たちが、黒人によって暴行を受けているという事件が起きているというニュースを当サイトでも以前紹介しました
同国に過激左翼が台頭し、益々その勢力が強まっているというニュースです。
1993年、同国のアパルトヘイト体制が憲法で廃止され、その翌年マンデラ大統領就任しました。その次の後継者は、英国留学経験を持つタボ・ムベキ氏でしたが、エリートがゆえに低所得者に非常に不人気で、そこに現れたのが、品のない言動、よく言えば庶民的で、低所得者、労働組合から圧倒的な人気があった現政権のズマ大統領です。
その後、同氏については汚職、職権乱用などの噂が絶えず、国家によって主導される中国式の市場経済への転換を始め、皮肉にも益々、経済が低迷し、低所得者との富の格差が広がるという世界最高の不平等を生み出しました。 
そういった国の情勢で、益々過激な左翼主義である政党が支持を得ようとしている同国。この国の政情をみることによって、どのようにして国が過激な共産主義に陥るのかその過程がはっきりと読み取れます。
この記事は、ベネズエラを拠点とするtelesurから紹介します。

Post by Mariko Kabashima  2019/02/04 10:49

telesur  2019/02/02】

今年の選挙で、腐敗しているというアフリカ国民会議(ANC)に、経済的開放の戦士(EFF)支持者たちが異議を申し立てる

南アフリカの過激左翼、経済自由開放の戦士(EFF)の数千人の支持者が、土曜日にソシャングブのジャイアント・スタジアムに集まり、リーダーのジュリアス・マレマが2019年の選挙に先立って、党のマニフェストが発表された。

党の支持者たちは集まって、党のマニフェストの発表を聞き、党は「腐敗したアフリカ民族会議(ANC)」という権力を排除する希望を与えてくれる唯一の組織だと言った。

EFFはマニフェストの中で、今年の選挙で選出されれば、党は2023年までにすべての鉱山を国有化すると発表した。同党は、腐敗防止、雇用創出、経済政策の国家統制を掲げて、5月に予定される現政権のアフリカ民族会議(ANC)との選挙に挑む。

同党は声明で、「EFFは、南アフリカのすべての鉱山と鉱物資源を2023年までに国有化し、同国の鉱物・石油資源の主要株式をソブリン・ウェルス・ファンドに割り当てる」と述べ、国営の鉱山会社を設立すると付け加えた。

ツワネ周辺のコミュニティを1週間動員した後、EFFのリーダーであるジュリアン・マレマ氏と党の他のメンバーは、今年の地方および国政選挙で赤ベレー帽への支持を求め、有権者を説得するよう、彼らが掲げる南アフリカの計画を提示した。

EFFは2013年の設立以来、銀行、鉱山、その他の経済戦略部門の国有化と無償での土地収用を求めてきた。

議会は無償で土地を収用できるように憲法を改正する道を開いた。しかし、最終決定は選挙後になる見通しだ。

「土地問題を先延ばしにすることはできません。雇用問題を先延ばしにすることはできません」と、EFFのリーダーであるジュリアス・マレマはプレトリアで行われたマニフェストの発表会で支持者たちに語った。

南アフリカは、黒人の多数派の何百万人もが白人の少数派によって土地を奪われたという、人種間の不平等がアパルトヘイト撤廃後の20年以上も続いている。

EFFのサポーターである73歳の男性は、マレマと彼の政党は彼に希望を与えていると語ったと、Eyewitness News(EWN)は報じている。「パン・アフリカ主義*の背景は、タイヤ(工場)がなくなり突然EFFが現れました。私がいつも大切にしていたものをよみがえらせました」

訳注: パン・アフリカ主義・・・、アフリカ大陸の住民及び、全世界に散らばったアフリカ系住民の解放及び連帯を訴えた思想。アフリカ諸国独立のきっかけとなり、アフリカ諸国連合、アフリカ統一機構およびその後継機関のアフリカ連合を生み出す精神的母体となった。(ウィキペディアより

2014年の総選挙をわずか数カ月後に控えて登場して以来、同党は国会や裁判所で何度も戦い、その結果、国民の間での議論を形成し、国の政治状況におけるその役割に固執してきた。

 

(海外ニュース翻訳情報局 樺島万里子)

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