【米露ーINF条約】ロシア前参謀総長:INF条約破棄後の米軍ミサイルが中国に対し配備される可能性も

米国はロシアに対し、INF条約の破棄を発表しました。多くのメディアで報じられているのでご存知だと思います。

この件について、ロシアの政府系メディア、スプートニクが、ロシア前参謀総長のインタビューを報じています。
この記事を報じているのは、本国以外ではロシア系メディアで、ロシア系ではないメディアが報じているのは、今のところ(15:00現在)、ガーナ、ポルトガル、パキスタンです。
この記事に、日本という文字がでていますのでご紹介します。
Post by Mariko Kabashima  2019/02/02  18:20

Sputonik  2019/02/02 】

2月1日、マイク・ポンペオ米国務長官は、ロシアが米露間の合意を「順守」しない限り、米国は2月2日からINF条約上の義務を停止し、六か月後に条約は失効すると発表した。

 

この発表を受けロシアのバルエフスキー前参謀総長は、中距離核戦力条約(INF)が破棄されば、まず米国は、中国に対して日本と韓国のミサイルを配備開始する可能性がある、とスプートニクに次のように語った。

 

 

米国は、中国が経済のみならず軍事的にも活発に進んでいると感じており、INF条約に中国を含めることをすでに提案しているが、中国は概してこれに同意しないだろう。私は、中国に対する[米国のミサイルの配備]の開始が東方で起こる可能性を排除しない。日本と韓国を説得してミサイルを中国に向けさせる方が簡単だと思う。

 

米国は、ロシアがINFを順守していないと主張し、ロシアが強く反発しているため、INF条約から離脱したいと述べている。一方、ロシアは、欧州における米国の防衛システムの一部について懸念を表明している。

 

米政府は、ロシアが9M729ミサイルをINF条約で禁止されている射程で実験していると非難している。ロシアは繰り返しこの非難を否定し、米国政府は立証する証拠を提供していないと指摘した。

 

ロシア外務省のザハロワ報道官は、米国はこれまでのところ、同国がINF条約に違反したとの主張を裏付ける証拠を何も提示していない、と述べた。
これに先立ち、ロシア国防省は、問題のミサイルの特徴を明らかにするブリーフィングを行ったが、米国やNATOの代表は出席しなかったという。

 

INF条約は1987年、当時のゴルバチョフ・ソ連大統領とレーガン米大統領が署名した。

両首脳は、射程距離500kmから5,500km(310および3,400マイル)のすべての巡航・地上発射弾道ミサイルを廃棄することで合意した。

(海外ニュース翻訳情報局 樺島万里子)

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